小川一水 トネイロ会の非殺人事件 感想
トネイロ会の非殺人事件 小川一水 | 光文社文庫 | 光文社
読もう読もうと思っていた小川一水。
さていざ読もうとするとハヤカワ文庫は主目的なんですが気後れしてしまって…
日常の謎っぽいタイトル+中村佑介のトネイロ会の非殺人事件に逃げてしまった…。
はい中身はSFではなくミステリ中編が三つとなっています。
星風よ、淀みに吹け
閉鎖環境適応訓練設備での最終日に起こった殺人事件。
…そう殺人事件。しょっぱなからつまずいてますが、全作品人が死んでいて。
ミスったー!と思いつつも、宇宙物は好きなので読み進めました。
…しかし、うーん、宇宙飛行士を選抜する訓練中のクローズド環境での殺人事件なんですが…。
いくら最終日の深夜といえ、外部の監視の目がゼロというのは…
警報も出ているわけですし、外部の職員がまったく不干渉というところが激しく気になりました。
最終日の行動なんて特に評価に影響しそうなので監視してしかるべきというか…。
私は実際の訓練の様子は知らないので宇宙飛行士もののマンガなどの知識だけで言ってるんですが、どうしても腹に落ちない。
そして殺人の結果、メンバー全員の宇宙飛行士への道は遠ざかるし、
動機はどうあれ後々カメラの録画(当然あるよね?という脳内前提)で犯人はバレるでしょう。
じゃあ殺したとしてそれを黙っている動機付けもまったく共感できず…
科学的?な殺人トリックとそのための閉鎖空間をぽんと用意しました。
といった趣の作品。
ちょっとお粗末に受け取ってしまって、悪いストーリーでした。
くばり神の紀
ミステリというよりは土着信仰の伝奇モノといった、コワイ風な話。
主人公含めキャラが立っていて、3作品の中では一番好き。
話自体は不気味で、原因や猿含めてちょっとゾクゾクして良かったです。
ただ、黒幕については…うーん…。
自然死したときにしか発現せず、そんな人は死後MRIなどにもかけられないから存在は秘匿される…
うーん、死後直後に大量増殖するわけじゃないから間近の検査や事故死などであっさり存在は見つけられそうな気がする。
そして死後の財産分与が近親者に平等になされるからこれが世界に広まれば世界平和になる…らしい。
なる?ならなくない?一部地域の歴史的実証があるからといってそれで世界中の生前の人々が幸せになれるとはどーしても思えない。
世間のお金持ちが全員、すべれの財産をそれまで虐げてきた人に与えて死ぬんだ。
富を開放する。何代か続けばすべての人間が平等になる。
いやーないないないない。渡し方も良く分かりませんよね。生きている人間が口頭指示を守るのか。そして貧困な人が金だけもらって平等まで持ち直すのか。
今までのホラーっぽい話から一転、思考がちゃち(に感じ)すぎて一気に覚めました。
何世代か続けばわかりませんが、わからなすぎて何の感慨もないですよ!
トネイロ会の非殺人事件
「非」「殺人事件」ではなく「非殺人」「事件」。
「殺さなかったこと」が「問題」の話でした。
前2話でかなりテンションが落ちて、これが最初に何人も登場人物をどばーっと出して、殺人に関与しなかったことを実質的には無問題としながらも遊びの範疇で推理していく…
という流れで、ギブアップ。
話に興味がなく、キャラも数のわりに魅かれるものはなし。
トネイロはORIENT急行殺人事件から逆読みでそういった意図のようです(ググった)。
犯人見つけてなにになるのか?というところが面白さにつながらず、興味が無い分野でもあったのでパラパラと流し読み。
オチはスカッとさせるようななんやかんやでした。あんまりしなかったけど。
まとめ
つまんなかった。
くばり神の紀がまだ読めたので、ギリ二つ星かなあ。
ミステリは合わない人なのかも。
SFを期待しているので作者の評価はまだ落ちませんが、他のミステリ本は手に取らないかなあ。
素直に天冥の標手に取っておけばよかったと後悔。
んー、書きたい核や設定があって、だけどそれにたどりつくまでのストーリーやキャラがちょっと強引というか、上手くないといった印象。
私がキャラクター・ストーリー・アイデアのうち前二つを重視するので、ミスマッチだったのかな?
貴志祐介 新世界より 感想
いやー面白かった!!
久しぶりに他の時間を削って本を読み進めました!
ホラーの人だと敬遠していたのですが、すごいSF。面白い!
木曜日に読み始めて、金曜夜に図書館で惹き込まれ、土日費やしたらもうこんなにページ読んでる!?って。ペース新記録かも。
ホラー避けしていた他の作品も読もうかな?
この作品は一応アニメになったことは知っていて、醜悪な生き物が人間、あるいは人間性を主張して嘲笑されるってことだけは知っていました。
でもほぼ前提知識無しで読めてすごく良かった。アニメも気になる!!
前提知識なくて、タイトルからどこに着地するのか全然わからなくて、読んでいて本当にハラハラ。
幼少期の管理された世界を新世界へ塗り替えるのか。主人公は革命の御旗になるのか。はたまた裏切ってバケネズミの側についてバケネズミの新世界たるのか…
一応、後年の述懐形式だけれど、本当に先が読めなかった。
展開の読めなさに加えて設定の秀逸さがいいですよね。業魔悪鬼(フォックス・イン・ザ・ヘンハウス!)に猫ちゃん。全員が超能力持ちな中人間世界でも不穏な空気が流れて落ち着く暇がない。
ついでに言えば、主人公たちは社会に対して負け通しというのもきっついものがありました。すべてたなごころの上で、警戒してたのに記憶操作されまくりって…。
バケネズミのオチに関しては、ある程度予想はできちゃったかな?
旧世界の呪力持ちと非呪力持ちはそのまま今のバケネズミとの関係ですし。
でもそれでも最後の最後でも人と認識しなかったこと。ついでその能力関係が悪鬼によってひっくり返っているというのは「攻撃抑制」「愧死機構」の設定がとても面白かった。
でもちょっと殺意判定が謎ですよねー。
薬などで精神をごまかすのはだめでも不浄猫やバケネズミに依頼するのはOKっぽいですし。毒薬渡すのもOK。最終兵器も最初、殺意感じることなく殺せるって触れ込みだったような?だからボタン一つのミサイル的なものだと思ってました。あれとはねw。
もひとつ能力関係でいうと、信じない人が観測することで能力が発現しないっていうのもありそうですが面白いですね。信じない人に見せてみろって言われても見せれない。どうやってうまく観測されるかという過程も面白そうな題材かも。
結果としては円環少女の悪鬼みたいな感じですかね。
良くなかった点としては、ホラー畑だから?
途中途中でその後の悲劇を度々ほのめかすことがちょっとウザったかったです。
しかも起きたことって驚天動地というわけではなく、結果的(ほんとうに結果だけなら)には死人が多く出た事件・事故レベルだったわけで…
主人公が関与しなくてもあの規模の事件は起こせそうですし、バケネズミの文明の発達スピードとかみても、遠からずメシアを手に入れることもできそうな気がします。メシアが無くてもテロ的な向こう見ずにならあれぐらい出来そうですよね。
起きたあとも被害はまあ人死にとバケネズミの激減ぐらいで。人といっても一区域?レベルで人類に手痛い打撃ってわけでもないんですよね。
そこでタイトルに戻るんですけど、物語のスタート時点が「新世界」であって、作中で人がたくさん死んだ何某かが起こって新世界になったわけではないんですよねー。
「より」ってことで書いてる主人公の今が新世界かと思っていたのですが、どうやら読者から見ての新世界のようでした。
ドボルザークのあれは確か望郷的意味があった気がしたんですが、あの世界は旧世界を惜しんではないのでそこもミスリードというか肩透かし。(強いてあげればすべてを優しく隠された幼少期が望郷対象ですか)
メシアからの東京探になるとこれが締めなのか…とちょっとだけ落胆したかな…。ディスい人間社会は変わらないわけですし。
あ!奇狼丸はすごい、最後まで油断させない東京編のエッセンスですよね!!しかもかっこいい!!クライマックスの!!
…まー!毎度のごとくマイナス点ばかりあげつらっていますが、本当、揺籃の中を切なく描いた幼少期編も、バケネズミとの冒険編も、大人になってからの強さと忘れたことを覚えている葛藤を描いた部分も、全部全部好きです。
たぶんもう一回最初から読むとまた感慨深い味わいが出そうな、本当、面白い。好きな本。
文句なしの星5で、この本が貴志祐介の最初の一冊で良かったと思えるお話でした。
図書館ちゃんの保身も好き好き。
Paladins OB71 フロントライン考
魔のOB64からしばらく離れていましたが、最近またちょくちょくやり始めました。
今シーズンはシルバースタートのゴールド2。
勝率5割で上がるランクとはいえ、プラチナすら厳しいんですよねぇ…
ロールは相変わらずサポタン専。デスマッチ実装のおかげでフランクなども触りやすくなったんですが、ランクじゃないと…選出バランスがね…
低ランクではMakoaやInaraがBANされ、Khanがランク開放という盛り上がっているのかいないのかいまいち分からないフロントライン界ですが、最近ピックに悩むので、ちょっと各フロントライン対フロントライン戦について考えてみます。
まあ、フロントラインはみんなで叩くもので、1対1をするものではないのですが、フロントラインが親の顔より見るのは敵フロントラインなので、ピックはいつもメタ気味を意識しています。
全体を通した有利・不利ではなく部分的・感覚的なものなので、矛盾することもいっぱい書いています。
なおRuckusとKhanはぜんぜんわからん…
Ash
ノックバックで前線を張る、ユニークで楽しいFL。
火力は良く分からないが、実装当時よりはよく見かけるようになった気がする。
自分もTorvaldの代わりに落とせるマップでは使います。
Resilienceを取られると悲しくなっちゃう…
が、FL以外にResilienceを取らせると考えるとCre有利を取れると考えたい。
有利
- Terminus
- Ruckus
- Inara
- Torvald
- Khan
TerminusはCC軽減カードを取りやすいので、ノックバックを減らして攻撃しやすい。
Ruckusはノックバックが攻撃にさほど痛くなく、また分割ダッシュで復帰が気持ち楽。
Inaraもある程度距離があっても射撃に支障なく、Warder's Fieldが張れればそれでよし。
Mother's Graceを取る人は最近居ない。Treacherous GroundはCrippingが地味にULT対策になっている。はず。
TorvaldはULTカウンター一芸有利。着地前ではゲージが減らないので、着地後を狙おう。
Khanは…KhanもULTでAshULT取れるんじゃないですか?知らないんですが…。
キャッチスタンでULT時間浪費もできるのでそこも加味してみました。実践はしていない。
大体CC無効化付かないULTが悪い。
不利
殊更不利なFLは思いつかない。
Resilience取らないFL全般と言ってよいかと。
Barik
タレットおじさん。OB64前後はとるだけで戦犯扱いされてた気がする。メインナーフでしたっけ?
それがトラウマで復帰してから全然触っていない。
最近は連射おじさんを良く見かける。
いかにタレットが壊しやすいかで対Barik戦の楽しさが変わる。
有利
- Terminus
- Inara
Bulldozerをとってのタレット破壊が体感楽。
特にTerminusはダメージが減ったものの、買い増せばまだまだ一振りで破壊可能。
タレット破壊回復は気にするな!
不利
- Fernando
- Makoa
Fernandoのメインでタレット破壊は非常に地味。
FBにはBulldozerが乗らないのもつらみ。
MakoaはTerminusと同じダメージだが、タレットに気を払い過ぎてフックがおろそかになりがち。
Fernando
不動の盾おじさん。顔を出すかどうかで大揉め。
最近は足が速くファイアボールを連発するフランクなお方が多い。
有利
- Torvald
- Terminus
- Khan
いかにスタンなどでシールドを閉じられるか。以上!
不利
- Inara
- Makoa
- Ash
盾が邪魔で辛い組。
特にMakoaはフックが通らないので後ろが狩りづらい。
逆に言うとMakoa・Fernandoコンビは初期からの完成度を感じる。
Inara
BANされFLナンバー2。
個人的に最近のメインFLです。
取られたくないから取る。
Warder's Fieldが本体。
有利
- Terminus
- Ruckus
いかにWarder's Fieldを早く壊すか。
Terminusは移動速度低下軽減をお忘れなく。
不利
- Terminus
- Ash
- Barik
- Khan
Terminusはスロウで距離を離され、対策していないと非常にきつい。
Ashは決め手不足。
Barikはメインでタレットの壊されやすさとWarder's Fieldでついでにダメージ入っているのがしんどい。ダッシュシールドがメイン盾なのも痛手。
スタンとれないKhanって何すればいいんですか?
Warder's FieldとEarthen Guardの間を突くのはしんどい。
Makoa
プロMakoaは強い。プロは。
MakoaがLeviathanかどうかでULTさばきで評価が変わるが、基本Leviathanと考えておく。
有利
- Fernando
- Ash
盾を張って後ろにアンカーを通さないことが第一と考えるとこの二人に。
不利
- Khan
- Torvald
ULTをULTで妨害できると良いのだが、いかんせん個人主義で野放しになってしまう。
Inaraさんは素の評価が高いので不利とまでは…
Ruckus
防御能力をどんどんはずされるRuckusくん。
ミサイルになってから全然使ってないです。ダメージじゃん。
有利
- Inara
- Ash
- Terminus
InaraはULTにImpasseが的確に光る。…それ以外が難しいので評価点に。
Crippingも足を削げてよい。
Ashは二段構えのノックバックで戻ってきたところを再度吹っ飛ばせ。
RuckusがResilienceを取るとその分赤が遅れると言える。
Terminusはシールド吸収が狙い目。ULTも吸って、RMBで叩こう。
不利
- Torvald
- Fernando
- Khan
盾張りたくない…
TorvaldさんはNULLIFY仕掛けたら逆に死んでいるというギャグ状態が多発する。
Torvald
ナーフおじいちゃん。ダメージがかなり減り、NULLIFYで弾補充が無くなったため使っていない。
有利
- Terminus
- Inara
- Ash
TerminusはNULLIFYもらっている間切り放題。
Inaraは自慢の足をスロウで殺せる。
Ashは移動技なしにかこつけ落下死が狙いやすい。
蛙島はTorvaldが得意と思わせているところを狙おう。
不利
- Fernando
盾とじれます。
Terminus
斧ブンブン丸。
ナーフされてずいぶんおとなしくなりました。
有利
- Ruckus
- Inara
- Ash
Ruckusはバックステップで
Inaraはスロウで
Ashはノックバックで距離を取りたい。
不利
- Khan
- Fernando
- Barik
盾やタレットは斧の大好物です。
Khan
新キャラ。スタンタレントが開放されれば使い心地は変わるのか…?
シールド中に攻撃できず、攻撃も頼りない。
たぶんバフられて変わるInaraルートになるんじゃないかなあ
有利
- 全員
Khanを相手して困ることがあまりない。
不利
- なし
Khanを相手して困ることがあまりない。
TerminusのULTを無敵で居座られるぐらいか?
ということで、Inara+(Terminus or Fernando or Makoa)が組みたい組み合わせです。
Treacherous Groundが強過ぎる。
Cauterize環境なのでシールドの評価も上がっていると感じているので、分散目的で盾持ちが欲しい気がします。
今回は対FL目線なので対SUPとかを考慮しておらず、Ashなどはそこで評価が上がるのですが…
それでもCrippingがサポダメに脅威すぎるのでInaraがぬきんでるんですよね。
範囲拡大なければまだ有情なんですが…
Khan追加直後でなんですが、サポートよりは増やしやすいでしょうから、もっと数増えて欲しいですね。
野尻抱介 ふわふわの泉 感想
起業するところまでは間違いなく星5だった。
だけどいきなり3年後に飛んで、脈絡ない地球外生命体を出してと、こりゃダメだ。
「高校生の泉」が偶然にも夢物質を生成、量産化に成功して…
と、あらすじからは高校生の低スケールですごい物質をどう扱っていくのか?が主題に見えたんだけど、
結局高校生成分は一瞬で終わって、後はいつものSF。一気圧下で空気より軽い物質ができたら社会はどうなるかって思考実験がメイン。
そうなると後半の「ふわふわ」思考は作者が書きたいことを書くための誘導路みたいに思えて、そこに泉というキャラクターは存在しない。
いわば導入詐欺ですねえ…
これなら普通にいち研究者が発見したってあらすじのほうが最初からそういう話として受け入れられた。
まあ、ただ、野尻Pの普段の作風なので、こちらが過剰に低スケールを希望し過ぎたきらいはある…かな。
でも地球外生命体は擁護できないぐらい唐突で、「ふわふわ」とも関係ないですよね?
あれ要る?要らなくない?
南極点のピアピア動画は、まだ邂逅の理由付けが納得できたんですよね。
でもこっちはダメ。
だから、南極点のピアピア動画が焼き直したというか、こっちが荒過ぎるプロトタイプというか。
本当、作者が何をしたかったのやら…。「書きたかった」なら納得できるんですけど、SF作家ってもっとなにか理由もってそうで。別の理由ならそれはそれで下手って評価になってしまって…。
とにかく星2。想定を悪く裏切るつまんない作品です。
南極点のピアピア動画を先に読まなかったら評価が上がったかもしれませんが、逆にこれが入り口だと他の野尻作品には手を出さなかった可能性も高い…。
二人のふわふわ再現方法のアプローチの違いや、ふわふわ粒子の分かりやすいたとえ方や、町工場の人々とのやりとり、「空への落下」、「ふわふわ上で窒息死」など面白い点もあるのですが、本当にもったいない作品…。
セブンスドラゴン2020 ストーリークリア
初代世界樹から順番にクリアしようと思ってたのに世界樹が難し過ぎて挫折。
そろそろ20年が近いということで機種も変えて初ナナドラ。
難易度は初心者にも難し過ぎず、戦闘を楽しめる良作でした。
豊富なセーブ&回復ポイントと、歩き狩りのレベルアップ時全回復がなかなか快適。
そこにドラゴン戦の手ごたえがあって、本来ならば楽しめるんじゃないかな。
自分は初ダンジョン以外はドラゴンに初見以外はあまり苦戦しなかったので、ちょっと単調でしたけれど、
「快適に強敵を狩れるパターンを行っている」を楽しめたのでままOKかな。
EXや奥義はクエストこなしていたら不要ぐらいな難易度。
ちょっと温泉稼ぎが楽しくて最後の帝竜でレベル50、ラストで60ちょいでクリア。
構成
最初は
アタッカー:デストロイヤー
バフ:ハッカー
ヒーラー:サイキック
で組んでました。
でも、スキル開放から迎撃+ボディの組み合わせに気づいちゃって…
タンク:デストロイヤー
バフ+回復:ハッカー
アタッカー:サイキック
でずーっと進みました。
図らずもリアクト一切取らず、敵によって攻め方を(ほぼ)変えることがない一番単調な構成になってしまった…
弱点は手数が無いのでメタルスライム系が逃げ運しだいな点と、
唯一ロア=ア=ルアだけは迎撃できないので苦戦しました。(装備整えて再戦しない主義なので盲目迎撃リアクトが…)
雑魚・マップ・クエスト合わせて四ツ谷嫌い…
デストロイヤー
黒髪ロングのたしかほーちゃん
迎撃スタンスが強い。
攻撃を集中させれるので後衛職の二人にダメージが行かず、ダメ管が非常に楽。
後述のキュア単体縛りのため一人に集中するのも助かる。
そこにボディをつければ、対ドラゴンで4回攻撃。状態異常で6回相当とディーラーとしても優秀。
難点は常時迎撃のためデストロイ深度が無駄だったりリアクト取れなかったり。
ただただ単調。也系出るとちょっと選択の楽しみが出るのですが…
開幕攻撃は高威力で雑魚狩りに重宝。
レベル差で発動率アップとかあれば…ぬる過ぎるね。
ハッカー
バンダナのたしかミキシン
問題児。
雑魚戦でやること無い+ドラゴン戦でやることたくさんなのにやること無い風に感じる。
だからハッカーだけ別職に変えたりしたんですか、結局戻しました。
作業はバフ+EXアイテムの全体回復係。全体キュア縛りをカバーしてました。
雑魚戦が暇なのでちょっとハッキングに振ったり寄り道し過ぎたせいで、結局DEFUPは半分も振らない結果に…
もっと割り切って対ボス用に振り切ればよかったです。
ただ、各ボスは道中で何を振れば分かりやすいのでそこまで振り方に困ることはないし、そしてそれがかなり有用なので助かる。
ハッキングの仕様だけもうちょっと改善してくれたらよかったんですけどね。
でもでも、対ドラゴン戦で先行ハッキング決まると同士討ちで2ターンもらえるのはすごく楽しい。そんなの要らないパターン組んでいるんですけどね。
同職縛りなかったらデストロイヤーかサイキック二人目入れてましたねー。
サイキック
白ヒゲのたしか小野D
ヒーラーのつもりがメインアタッカー化け。
初期ダンジョンではMP消費がキツめだったので、全体的にMP消費アップするレベル上げをしない縛りしていました。
プラスサイキックのオートもMP回復に。
クリアし終わってみると、中盤からはレベルアップ回復で用足りるのと、パーティスキル+回復アイテムの充実で、もっとガンガン上げて、オートも攻撃でよかったなと思いました。
それでもボディ系は消費MP上がらないのでMAXいけますし、低レベルスキルも弱点つけば十分メインアタッカーでした。
上位スキルがデフォで全体攻撃可なのも助かるところ。
デストロイヤーがタゲを取るのでボディで火力を上げ、全体攻撃はデコイで回避と、アクセサリを全部火力に回せたのもGOOD。
弱点がない敵はマイクロバーストで出血まで狙えるとやることに困らない良キャラ。
ただし他キャラで書いてますが、キュアがレベル3どまりなので建て直しにちょっと苦労した。
アイテムで代用すると足の遅さが目立つ…
5人パーティーは多過ぎるけど、3人パーティーはできることが少ないなあ。
という4人パーティー脳を再確認。
待機メンバーにも経験値が入ればまだいろいろ試せるんですが、それをするぐらいなら固定で稼いで進んだほうがいい。という気持ちが後半ほど強くなる。
逆に言うと職バランスが良くて変える必要が無い良調整なんでしょうが、ちょっと惜しいですね。
まあ経験値うんぬんはこういうゲームの定めなんでしょうが。
ビシュアル
SDキャラの戦闘はなかなかよかった。
ただ可愛いSDでずっと進むので、シナリオの関係上ギャップがあった。
倒れているSDで死んでるとか凄惨な光景と書かれても…ね。
戦闘エフェクトもよかっただけに、イベントシーンが惜しかったです。
シナリオ
正直ラストの敵たちが何をしたいのか全然わからなかったので終盤は流しました。
興味もまったく沸かなかったし…
単純に帝竜倒すぞやったー!のほうがよかったかな?
前述のとおり重いシナリオとビジュアルがややミスマッチなのと、
回収要素の救出者が良くも悪くもゲーム的言動でメインシナリオとの乖離が目立つ。
あと、主人公たち13班がS級の運命に選ばれた的扱いなんですが、キャラクリ自由なのでそれはちょっとなあ。と。
不満点
残ドラゴン数
ゲームカタログでも書かれていますが、クエストのドラゴンを未討伐数にカウントされたりして無駄にさまよった。
結局クリア時討伐数99匹で投げちゃいました。
攻略道中で出来るだけ討伐してたんですが、工場エリアの最後の一匹を探す努力をクリア後にする気力はなかったよ…
マップ構造
拠点が都庁なんですが、階層ジャンプするとエレベーター前に飛び、メイン施設が」字に移動しないと入れないという移動の手間。
そして「字部分が大体死んでいる。
テストプレイした人は移動時間に何を考えていたのか…
プラスして、自室が貧弱。
パーティースキルがほぼ自室のベットでの回復頼りなんですが、几帳面な人(自分)は
- ダンジョン脱出
- 都庁選択
- ショートカット移動で自室へ(入れる)
- ベッドで休む
- (セーブしたいけど自室では出来ない)
- (自室には飛べるのに自室からは飛べないので)自室から出る
- 出た階層のセーブポイントは徒歩で遠いので、ショートカット移動でセーブポイントが近い階層
- セーブ
- ショートカット移動で都庁脱出
という作業が発生します。
イベント対策だと思うんですけど、なぜ自室セーブと自室からのジャンプができないのか!
本当、都庁移動と合わさってこのムーブはかなりうんざりしました。
総評
不満点もあるが、システムはかなり快適・親切よりの戦闘が楽しい良作。
ゲーム・レベルデザインの良好さも挙げておきたい。
続編はさらに快適らしいが、今作のシナリオを見るに続けられるとうれしくないのでどうしようか。
とにかく帝竜戦が楽しいので、出来れば別パーティーでもう一周回っても面白いかもしれません。
逆に2週目アシストがないなど、細かい点が行き届いていなくて残念ながら2週目は無い4つ星で。
桜坂洋 All You Need Is Kill 感想
再読。
初読は桜庭一樹と間違えて、でも内心違うだろうと思いつつ、安倍吉俊の表紙に誘蛾されて読みました。
映画化すると聞いたときはまさか!でしたねー。
その映画も地上波で見たうえでの再読です。
大体感想は初読と同じでした。
ザ・ライトノベル
読み返してすぐ思い出したのが、すっごい日本の、ライトな小説だなあという感想。
ミリタリーでSFな雰囲気なのに、キャラ造詣がすごく日本。
特に女性キャラの容姿描写から言動・行動が。
特に特にシャスタはテンプレ過ぎますよね。(フィギュアの造詣のくだりはメタというかお前らが言うのか!て気分でした)
それは魅力や可愛さに繋がっているものの、ハードなものを期待していると拍子抜けを受けるぐらい。
再読ではそれゆえになんでこれがハリウッドで受けるの…?
と疑問になるが、そういえばその辺は跡形もなかった。
でも原作としてチョイスされたときにどう評価されたか気になる。
ループものということで攻略ルートを示唆するギャルゲー的意味でもわざといぐらい可愛くしてるのかなあ。
でも時間も紙幅も無いしね。踏み込まないんですけど。
「そういえばスーパーダッシュ文庫だった」
ということを思い出せ、キャラの馴染み深さのおかげでサクサク読めるんだと思う。
フェレウやヨナバルも含めてね。
想定外のループもの
ループものといえば、主人公の行動によって未来が決定して、繰り返しの中で行動と結果を観察し、最適行動を見つけ出すパズル的ものを想像します。
映画版が大体それですね。
でも小説は(理由があるが)そうではなくて、毎回戦場の様相が変わる。
主人公は良い行動を探すのではなく、出撃回数を増やすことで「経験を積む」ことを目的としています。
いわばシレンとかのローグライク系ですね。
ギタイ側も行動を最適化していくのでこの方向性はあっているんですが、
そうと知らない低ループからキリヤが(基地は別として)終始パズル的解を取ろうとしないのは自分と違って意外でした。
「ループしているから≒勝てるまで戦うから、強い」
ではなくて
「経験豊富な古参兵だから強い」
が徹底している。
ループしているから敵の行動が分かるのではなく、何度と見てきた単純な敵の行動だから分かるしかわせる。
ループ回数で見ると少なく思えるが、150~200回戦闘したと言われるとキラーマシーンになるのもうべなるかな。
今回も騙されたリタさん
ループのルールについてはSF班ではないので疑問もありますが置いときます。
リタは今回ループしてないということでいいんですよね?
でも最後、梅干の種を吐き出すところで、リタも別軸でループしてて、してないフリしてラストまで導いてるんじゃないかなー
という疑惑を、確か初読も今回も洞察してました。
だって最後のループの新密度の上がり具合や行動、(泣く以外(これも演技と深読み))落ち着きっぷりが怪し過ぎなんですよね。
あんなに同士を求めていたのに事情を説明されてあの選択肢を、少なくとも表面上に躊躇を微塵も見せずに短時間でやりきるのが…
悲しいぐらい覚悟決まってる。
だから、たぶん普段ならもっとキリヤのループ部分読ませて!ってなりそうだけど、リタ編も大分好きです。
映画版ではトムが逆にあるシチュエーションを経験していないフリをしていたので、原作の反転かな?と疑惑を勝手に深くするトラップになりました。
ラストは…
好きなんです。しっかりもろもろ繋ぎきってのベストなエンドだったと思います。
しかし…
あだ名のせいで名前の逆算臭が際立って、そこがちょっと鼻について残念ポイント。
あそこで一気にフィクションだって気持ちにスーっと引かされるんですよね。
まったく無関係なあだ名だったら本当、終わりは文句なしでした。
あと残念なの!
ギタイのビジュアルが分からない…
溺死したカエルと連呼されるが棘皮生物寄りでもあって、イメージが付かないんですよね…
安部氏の画風なら合いそうなのでイラストがあればよかったんですけど…
小畑版では書かれているんでしょうか?
ここが毎回残念!
まとめ
ガンパレが着想といわれると納得。
ただしループものとして入ると期待と外れるかも。
全体としてはミリタリー臭とギタイの設定の面白をとがっていくキリヤ目線で、
ラノベとして非常に読みやすくまとまっている。
しかもただ軽いわけではなく、全体を通して孤独な寂しさが漂っているので、読了感もじんわりとした、染み入る良さがあります。
評価は3.5の4かなあ。
熱心には言いませんが「良い小説」と言いたい。
大好きとは言わないけれど、また数年したらふと読み返したくなる気がする本です。