かのくらかの

かのくらかのが送るかのくらかの。と言われたい。娯楽感想日記。

ネタバレを含みます。

サム・ライミ版 スパイダーマン2

スパイダーマン(の映画)は大好きなんだけど、
スパイダーマン2はとにかく女性の叫びの顔アップが多いのと、
博士が薄着すぎることが気になって仕方ない作品。

あと銀行強盗後のビルで戦った後、金の袋もって去るけど、戦ってるとき持ってなかった気がして毎回気になる。

初回実験時の女性のピアスが引っ張られないかも毎回ドキドキしちゃう。

そんぐらい。
別に嫌いじゃないよ。
電車のシーン好きだし。

しかしライミ版は「ここが好き」って部分があんまり無いけど地味~に好きなんだよね。
あんなに暗いし軽口も少ないのにさ。
だから3のチャラいシーンが反動ですごい好きなんだけど。
まあアメイジングとどちらがってことではなくどっちも好き。
アベンジャーズとホームカミングは見てない。

神坂一 スレイヤーズ 07 魔竜王の挑戦 感想

www.fujimishobo.co.jp

竜王の挑戦!
目指すは竜の住処!

そしてぇ長編おなじみの巻またぎ!

やっぱりファンタジーといったらドラゴンですよね!

…ですよね…
…のはずが…

魔族すごい回でした。
いやずっとそうなんですが。
上位ドラゴンの群れでも魔族一人に勝てないというパワーバランスが判明。
いちおうその一人っていうのは注力されて作られたゼロスだからという理由ではありましたが。
差し引いても一対一では勝負にもならないほど魔族優位は変わりそうにないです。

…魔族強すぎません?
魔族一体でも倒した時点でドラまたなんて称号凌駕しちゃいますね。
そしてリナたちパーティがそれぞれまともな魔族に対してタイマン以上で勝てちゃってるので…。
今回はあまり活躍ありませんでしたが、ドラゴンの雄姿はあるのでしょうか。それ以上にエルフは!?

ということで踊るリナとかいがいしいゼロスくんが愛らしい。
おおっぴらに助け動くようになったゼロスが強い。強い。
今までのボスクラスの魔族をぽんぽん瞬殺していく。
他方で背景が語られてきてミステリアスな面がなくなってきたかなーという終盤でまだまだ信用できない振る舞い。
リナもゼロスにばれながらなんとか打開策を探しつつーと、もはや常時死活問題状態。

そしてそれを全部ひっくり返す魔竜王の強さ!
正直もう無理ですよね…
普通の魔族でひいひい言ってるリナたちと、普通の魔族をあっさり倒すゼロスと、ゼロスをあっさり倒す魔竜王ガーヴ。
胎界主では茶飯事っぽいけどスレイヤーズ世界ではあっさり死んじゃう気配ぷんぷんですね。
シャブラニグドゥの一部といい、やっぱり魔王以上は別格。
切り抜け方が気になる引きでEND。

光の剣withドラグ・スレイブもラグナ・ブレードもかっこいいんだけどなー。辛勝しかないですね。
そういえば光の剣withドラグ・スレイブがガウリイ君が持ちながら発動可能になりました!
これでリナに光の剣を渡して棒立ちなんてことにならないぞ!

スィーフィード・ナイトもリナの姉らしく、本編に絡んでくる気配なさげ。
ケツ持ちと言いますか、味方居ないですね。

ちょおーっと長編が重過ぎるので、「すぺしゃる」読むか悩み中。
ナーガさん短編にしかでなさそうですし。
ただ30巻は果てが無いので、長編で一回ぐらい息抜き回が欲しいですね。
フルメタの経験からそれはなさそうだけど。


なお今回のベストシーンは
ゼルガディスさんが自らリナの仲間だと宣言したシーンでした。
今までまだちょっとギブアンドテイク感残っていたので、超ピンチシーンですがやったー!と喜んでしまいました。

白鳥士郎 りゅうおうのおしごと! 02 感想

心の角道開けていこうぜ

感想うーん!非実在幼女にどれぐらい萌えたらいいものか!
こんなキャラに萌えるのは私のスタンスではない!
だが!あいが!かわいい!かわいい!
相性がよくないのに圧倒的かわいさでねじ伏せてくるタイトルホルダーのような書き筋にまいりました。

そして夜叉神天衣。
このキャラ2巻目で出すかー。
あいだけでも数巻ひっぱれる(打ち切り危機だったそうですが)ポテンシャルがあるのにね。
正直クリティカルヒットです。
強制的にかわいいさせるあいに加えて好み直球の天衣を出してくるとか、
え?本当にいいの?と。
既刊の表紙に居ないのに一抹の不安がよぎりますが、天衣の出番が増えるとうれしい…。

他も銀子さん相変わらず可愛い負けヒロインムーブで魅せますし、男鹿さんもなかなかよかった。
あと晶さんか。
キャラ作りが非常に上手いと思う。

中年以上の男性陣もさらに投入され、会長含め書き味が結構好きで、女性キャラだけじゃない分配に好感アリ。
地味に奨励会の先生が好きです。

将棋シーンはやっぱり説得力があんまり無くてフーンって感じに進んでなぜかみんなおどろいたりしている。
せっかく挿絵があるのに、もうちょっといい盤面で使えばいいのにね。

今日の5の2や鬼六先生など懐かしいワードを見たりもよかった。
ただ、やっぱり、下ネタは、ね。付き合い続けるのが宿命なのですが、あーうーん。

あと天衣を勝ち取る部分も、成し遂げた感が無くて、結局過去の縁在りで手に入れたのは残念。
約束自体は会長の弟子だけどいただいた展開なら熱かったと思うけれども、竜王、天衣ちゃん直接指導ほとんどしてないし…描かれてないし…
19・8局?でしたよね。それも真剣待ち的な流れの。
これはあいのときもでしたけれど。将棋の実践面ではほぼ師匠らしい指導が描かれていないので。
だから会長の弟子ルートも悪くない流れでしたよね。
でもそれ故のどんでん返しな趣は確かにありました。

序盤のあい中盤の天衣終盤の銀子とバランスよく楽しめて、出るキャラほとんど気に入れた。
非常に楽しいひとときを過ごせて星5です。

天衣ははたして白になるのか黒でいくのか…
あとがきも好きな小説なので、今しばらく堅調に続いて欲しいシリーズになりました。

神坂一 スレイヤーズ 06 ヴェゼンディの闇 感想

ゼロスさんがあっさりパーティ入り&正体バラす第6巻。
そっかーそういう立ち位置でしたか。
でもリナならあっさり受け入れる安定感あるので問題なしな感じで。
傍観者の立ち位置だけどちょっと手を貸しちゃうゼロスさんはちょっと好感度高いですよ?

今回の敵役はズーマさんとセイグラムさんの再登場。
パーティが増えたので取り巻きも増えましたが…
かなり戦力的にまずい。
魔族仲間だけでもピンチなのに、もしズーマとセイグラムが同時に来たらムリだろうという展開でドキドキハラハラ。
上手く出来てました。

それでなくても一人につき魔族一体+レッサーデーモンわらわらはやばすぎ…勝てそうにない…
でも勝っちゃうのでゼルもアメリアも強い。強い。
ガウリイのサポートもイカす。戦闘だと大人感ありますね。
しかしラ・ティルトが強い。当たってないですが、一撃必殺を相手に警戒させるのはやっぱりね。
それも二人が使えるので。
まあそれを意識させつつ二人とも魔族相手にも(魔力を使った)物理攻撃に収束。
どう考えてもパーティの戦闘力高すぎですが、相手がそれ以上なので、このパーティって人間相手では負けなさそう。
ズーマさんも初登場の二人相手なら怖いけど、4対1なら怖くない。

そんな感じで過激になっていく戦力に比せずお話が人情味ある展開が続くので、あまりサツバツとせず読めるのもいい。
ただセイグラムさんは残念というかもうちょっと華持たせてもよかったキャラなので、抱き合わせのサブっぽくなっちゃいました。

話良し。キャラの性格出し良し。戦闘良し。伏線良し。の展開で、安定の星4で。
そろそろドラグスレイブみたいなー

佐藤大輔 皇国の守護者 04 壙穴の城塞 感想

ずあっと飛んで篭城終盤へ。
メレンティンの言うように負けるほど強くなる新城はついに司令に。
頭数で言うと定数万越えから9000人と減りはしましたが。

六芒郭編は話題になると必ず丸枝いいよねな流れになりますが、
2回読んでもそれほど?でした。いや良いんですが。
果敢が重点であって配食がテーマでない点が引っかかるのかな?
どちらかと言えば夏川のほうが好きですねー好きです。


要塞戦といえど読んでいてそんな気にならないのは描かれているのが2日程度だからでしょうか。
防衛側独特の(局所的な)圧倒的優位・損害を与えている感に酔えるものの、文量はちょっと物足りず。
それより今回は恋愛小説でしたね。いろいろと。

ユーリアが新城にあそこまで惹かれるのはちょっと驚きというか、稚拙になりすぎて怖いですね。
それでも妥当ラインは割ってないんですが、皇族として支持を得ていたものが一転。
周囲から反感買うのはねー…
もう本部前進させたところなんて攫ってくださいってほどのお膳立てですわ。

怖いほど入れ込んだ冴香さんと合わさって、以降は皇都で色を好む展開です。


軍隊物の何が良いって、バディものとしていいってところがあると思う。
つまり士官と下士官の立場がある上での信頼(誤ったことをするとすぐに失われる前提のもの)。
指揮官と参謀でも同じことが言え、彼ら二人のやり取りが友情とは違った結託を魅せる。
それでいて二人とも兵には違った(まったくもって立場にふさわしい)振る舞いをし、
そこにギャップが生まれる、んじゃあないかなあ。

今までの新城・猪口、ユーリアにカミンスキィ、バルクホルン
もそういった「良い部下」とのやり取りがあって良い。(シュヴェーリンとアルターも好き)
ついでに瀬川みたいな使用人も含めて良い。
なくならない上下関係とそれ前提の友情が、軍隊や国の制度のおかげで生まれやすい。

で、今回は殊更にそれを夏川と丸枝でよく描かれていて、自分の好きなところに響くんじゃないでしょうか。

戦は満足ではないですが、登場人物描写が良くて、うーん、4かな。

不思議のダンジョン 風来のシレン3 ポータブル メインストーリークリア

一応

www26.atwiki.jp

を見た上で、覚悟を持って遊んだ結果、おおむね上記で指摘されている感想に落ち着きました。
今更遊ぶ人は絶対にイージーモードで。
もう一度メインストーリーを進めろと言われたら丁寧にお断りします。

トルネコ3という先達があるので、ローグライク下手な自分としてはレベル継続制には期待していたんですが…

細切れダンジョン

RPGローグライクがこんなに相性が悪いとは思わなかった。
一ダンジョンは短く、最後にボスが配置されている構成。
ボスを倒せばストーリーが進むRPG的。
ボスがマイルストーンになっているので、低レベル進行などはあまりできない。
ダンジョンが短いので、敵構成も前ダンジョンをクリアできること前提の強さで、
「前回はここまでしかもぐれなかったが、レベルが継続しているので次回はもっといけるだろう」
という期待していた方向性とは違った。
ボスを倒せるレベルまで上げる→ボス倒す→ストーリー見る→ボスを倒せるレベルまで上げる
という作業が延々と繰り返される。
そう、延々が間違いでないほどそれが長い…!

ダンジョンに特徴もなく、ボス戦もたいしたギミックがないので非常に単調。

ひどいストーリー

というか途中から理解を放棄して読みとばしていました。
ゲームを中断して邪魔する存在と受け取っていました。
無駄に難解ですし。
ゲームシステム(ストーリー挿入方法)のせいでシナリオが悪く受け取っている可能性もありますが、
それを差し引いてもまあ変な話で。
書きたいことは分からなくもないのですが…

イージーモードでも積もるストレス

前評判を聞いてアイテムロストがないイージーモードではじめましたが、それ故の弊害もありました。
ゲイズの混乱で大事なアイテムを失くすとリセット
壷容量を減らされるとリセット
壷呪われでリセット
ケンゴウに武器を飛ばされリセット(いや遭遇しませんでしたが心持的に)
と、冒険が少しでも不利になるとリセットしてやり直す癖が付きました。
ダンジョンが短い上に、アイテムを集めなおす面倒さを考えると、リセットの方が圧倒的に良い。
アイテム全ロスト以上に、「整える」ことがストレスになったと思います。
単純に集めるためのダンジョン攻略が苦痛なのも大きいですが。

ノーマルだったら絶対やめてた…

悲しいAI

アイテムを無尽蔵に使うので、結局従来のAI方式に変更。
あんなにある設定項目が死ぬのは可哀想…
それでも旧作より悪いのは罠に引っかかったりギタンなどを盗まれること。
つらい。

使わない龍脈システム

まず準備が非常に面倒かつ出るのは中盤。
ランダムに付く印が剣・盾どちらも不要で(まず敵の属性を覚えることが面倒なのでしない。レベルによるごり押しなので)、
修正値上げにも使えない。
メインストーリー中では有用な印で埋める事が難しいので。(合成の壷でじわじわ。マゼゴンに気づいたのは最終盤。そこに出るのか…)
使えそうなのは復活の草増殖ぐらいですが、攻略見ずに思いつく人はどれぐらいいるか…

札システム

イージーモードの都合上、保存の壷詰め詰めで遊びますが、札の補充が至極面倒。
まあこれも実際は封印ぐらいしか使わなかったですが。

ボス

修正値下げやめて。
水ならまだしも炎で下がったときは本当に投げようかと思った。
うっかりすると、鍛冶屋使えるのがかなり遅くなるので(なった)かなりつらい。

まとめ

クリア後ダンジョンはともかくメインストーリーは絶対やりたくない星2つ。(一応クリアしたので)
アスカ居なかったらクリアもしなかったよ…。
4プレイ前に心残しないように3を遊びましたが、なるほど批判されるほどのわけがあるなと逆に感心しながらプレイしました。

佐藤大輔 皇国の守護者 03 灰になっても 感想

ままならぬ
ああままならぬ
ままならぬ

楽しい楽しい大隊編成もつかの間、戦に投げ込まれる新城さん。
きっと彼の頭の中にはあれやこれやがあって、調練パートも面白くなるはずだったんですけどねえ…。

ばっさり切って上陸戦です。
しかしこの巻、さっぱり頭から抜け落ちていました。
話的には新城の活躍が少なく、まあ相変わらずの負け戦。
辛酸舐めるだけなので、かっ飛ばしても良かったかな?次巻自体がまあまあ飛ぶので。

ただし登場人物的には、
中・後半の主人公である草浪・佐脇・冴香の登場巻でした。
佐脇は後を思うとてめえこのやろう!なんですが、
ぜつみょーに俗物にならない程度の凡なる秀才っぷり。
若菜とは違うのだよ。
しかし兵が優秀なのが一助なんですが、それもうれしくない動員ぷりでしきりに地の文サンに指摘されてて可哀想。
冴香はね、色気がすごい。新城さんの情欲がすごいともいえるけど。
この頃はまだデレてない、忠信・挺身がない貴重な期間なので。
後半の巻は仕方ないけれど女で信者っぽくて少し苦手です。

一方帝国側は…今回は帝国の話でしたね。
葉巻横咥えがかっこいいのに翼竜にまで乗っちゃうあざとい人が出てきたり、
参謀と良い感じだったおじ様が無くなったりしましたが、
ひとまず明確にユーリア様の戦略家としての手腕が明確に書かれた巻でしたかしらん。
北領でも十分すごかったですが、帝国の特徴的側面(≒皇国の弱さ)もあったので、今回の主導的な指揮ぶりで魅せた。かな?
書いてて思ったのは、カミンスキィの出世は負けて出世する新城との対比になってるのかな?
守原と違ってこっちも憎め切れない敵役で、趨勢が気になります(忘れてる)。

ってことで、新城があまり活躍しないので星3つ。
本当に大隊編成編で一巻書いて欲しかった。