かのくらかの

かのくらかのが送るかのくらかの。と言われたい。娯楽感想日記。

ネタバレを含みます。

映画 聲の形 感想

いよいよ地上波ですね!
放送に備えて予習としてみておきます!…?


いやー見る気は全然なかった。
だって小学生時代乗り切れるわけないですし…
あんなの動画でやられたらと思うとなかなか見る勇気わかないデスヨ?

監督はユーフォの山田尚子さんということで期待はするも過剰評価はしないぞと意気込んでいましたが…

はい、面白かったです。

2時間と長めの映画でしたが、原作と同じく緊張感があるせいか道中ダレることなくずっと面白かったです。

f:id:kurakano:20180823202638g:plain

再会時のこの間の補完で、高校編も大丈夫だと確信しました。1

懸念の小学生編

すっごく「おもしろく」描けていました。
テンポもそうですが、音楽も合わさって愉しかった!
最高に面白くグサグサしてくれて、アニメ化してくれてありがとよ最悪の気分だ。ってものです。
この部分を(西宮にとって)悲壮なシーンで描かれたら違うなあと思っていたので(まずないでしょうけど)一安心でした。

転校直後のシーンも丁寧に描かれ過ぎて辛い…。

結絃かわいい

原作でも一番魅力ありましたが、なんか盛られてるような…?
可愛過ぎてこれ彼氏って誤解するの無理なのでは?ってずっと思ってました。
声も悠木碧さんなんですね。最近なんでも上手くこなされている気がします。

f:id:kurakano:20180823204233j:plain

(余談ですが全編面白かっこいい映画版永束くんのここの「落ちるなよ、少年」が最高にかっこいい)

f:id:kurakano:20180823210805j:plain

結絃のどうでいどうでい

f:id:kurakano:20180823194333j:plain

これ原作でトップクラスで好きなシーンです。…なんで?2

f:id:kurakano:20180823194404g:plain

動いてる!

結絃の写真剥がすところも削られるかな?と思っていたのであってよかったです。

残念なところ

良いところは大体拾われているのですが、それでもこれも入れて欲しい!ってシーンがが。欲張りになりますよねー。

石田のための行動

たとえばお姉ちゃんの彼氏を変えるシーン。
それと植野の諸シーンが削られたのは痛い!

f:id:kurakano:20180823194447j:plain

特にお姉ちゃんはこれでだいぶキャラが削られちゃった…3
この二人は個人的に石田と同時並行に主人公ムーブしているキャラとしてみていたので4、対石田向けの行動が削られたのは悲しい。

あとは単純に植野が好きなので初登場?再会シーンとかですね。
あのわけのわからなさが大好きなので、ネコミミつけるまでの間を動画で表現されてほしかった。

病院の完璧な敗北者ムーブとかとか…キリがないのですけれど。
っとまあ植野はかなり割りをくらいましたが、差っぴいた映画でも良キャラなので強いですね。

f:id:kurakano:20180823194507j:plain

石田よりよっぽどストレートに謝罪していたのですが、×とれない植野さん。
映画よりもっとめちゃくちゃがんばってかつ伝わりきらないのです。

f:id:kurakano:20180823213310j:plain

ここの「おかえりー」は上の「ごめんねー」の言い方なのかなと思ったり。

f:id:kurakano:20180823213300j:plain

不審者なおちゃん

声が聞こえないシーン

原作では、でも?西宮に聞こえないことを利用したシーンがいくつかあって、それが好きだったので欲しくはありました。
西宮さんは完全に声が聞こえないわけでもないのでちょっと狙い過ぎか不自然かもしれないのですが…

f:id:kurakano:20180823194606j:plain

(幸せだったはずの小学生時代は戻ってこないと言われた図)

こっち↓は特に二人がショーちゃんである理由ですし、結絃との転機ですし、締めとして好きだったので。

f:id:kurakano:20180823194626j:plain f:id:kurakano:20180823194633j:plain

(二人ともショーちゃんだけど将也にだけ届いて振り返って西宮に気づくシーン)
地味ですがショーちゃん呼びは佐原さんとの再会シーンに転用されてましたね。
ここのショーちゃんは西宮向けだけど気づくのは石田と。

f:id:kurakano:20180823201206g:plain

ついでに結果的に西宮母のシーンも減っちゃって、ちゃんと魅力が伝わるかも他人事ながら不安ですね。

原作既読組としてもったいなかったところ

川井さんと真柴くんを警戒しすぎた!!
いつ見限られるんだろうか本性でるんだろうかとずっとビクビクしていたのですが、尺の都合からか二人とも善人で終わりましたね?
原作が善人でないというわけでも…でもないか…比較的波乱なく終わったので、身構えずに気楽にしておけばよかったです。
さすがに文化祭のときは若干引き笑いぎみな複雑な心情になったんですけどね。ええ人らや。

そういえば永束くんのハリウッドTシャツも原作未読ならよくわからない変Tですね。

石田ァ!!

石田がメスっぽい!!
これは当時の感想をチラ見していて知っていたのですが、思った以上に色っぽかったです。
女性っぽいというか、女性が描いたキャラという印象が強かったです。先入観?

小学生時代の最初の歩くシーンで、たぶんウキウキグニャグニャウォークだと思うんですけど、色気がある。

f:id:kurakano:20180823194735g:plain

笑顔かわいい。

高校生になっても、たぶん石田のナヨナヨとした気持ち悪さを表現してるはずなんですが、画風と相まってメスい。

f:id:kurakano:20180823211915j:plain

「泣かないでよ西宮…泣かないで…」って声色が映画版石田くんの特徴ですね。
原作ではまだ楽しかった小学生時代というか、男の子の青年っぽい部分が顔つきや言動へ多分に含まれていますが、映画版はかなり弱っている気がします。
原作が 自己嫌悪>いじめられたこと に比べて映画が いじめられたこと >自己嫌悪 って感じかな?
より卑屈な人間っぽい。
声がキャラを規定するって部分もあるのかなと。

f:id:kurakano:20180823212334j:plain

西宮の声について

よかったです。とっても。
映画になった価値があります。
ちゅきとかもね!

f:id:kurakano:20180823215305g:plain

なかなかセンシティブな部分ではありますが、彼女の声を聞いて笑っちゃうことがあっても、それはかなり「アリ」なんじゃないかなあと思いました。
難しい部分なので。多分に笑えるよ。
まあ映画館で見ながらだったら他の観客的にまた見方が変わるというか、笑う に笑えないでしょうが… 全部含めて好きでした。

f:id:kurakano:20180823210129j:plain

このシーンは卑怯すぎました。
(と同時に西宮家3人がほぼ同時に土下座したことになってしまった)

総評

小奇麗にまとまりました。

映像は文句なしにきれいで、男性含めどのキャラも、ものすごくかわいらしく表現されています。
それは絵だけじゃなくて、性格も。
各キャラのエゴイスティックな部分がちょっとだけ削られて、とても綺麗な仕上がりでした。
ビンタや掴み合いのシーンもまろやかになっていて、原作を読んでいるともの足りないものがあるかもしれません。
でも、それと引き換えにこの可愛さや綺麗さ、エンディングまでのまとまりが得られるなら、全然アリだなと思います。

音作りも水中や雨や花火など、普段より意識したかもしれませんが、よくできていました。
あとセリフですね。文中でもいくつか触れていますが、こうやって振り返ると映画オリジナルの部分が結構心にのこっているのだなあと気づきました。

そういう泣けるシーンも3,4個ぐらい?もっと?全部嵌められてしまって、しかも声が付いていた影響が大きかったので…
なんていうと衒い過ぎ狙い過ぎですけれど、アニメだから生まれる魅力もあふれていて、映画になってよかったなぁと思います。

この映画も何度見返しても泣いちゃうものになるでしょう。
本当に見返すのは辛いんですが、乗り切る価値はあるので。みんな見るべし。


映画で一番(もの)足りなかったもの。

f:id:kurakano:20180823195850j:plain f:id:kurakano:20180823201934j:plain

西宮母は見ていて一番面白いので、特典OVAとかでもっと見たいですね。 f:id:kurakano:20180823200039j:plain 二人の酒盛りシーンを固定カメラで。とか。

f:id:kurakano:20180823215837g:plain f:id:kurakano:20180823215954g:plain

gifで見るとそうでもないかも?音がちょっと柔らかめでした。
やっぱり顔かな?あの顔とアングルが好きです。


  1. 変顔分も少なそうだと思いました。可愛い。

  2. 泣いてるところ見られていたことに気づかない。からの気丈な振る舞いと単純に面白い動きだとかその辺で

  3. ゆるく見守る存在が顔が見えない、というとおねえちゃんにも当てはまりますね。前回書いたペンギン・ハイウェイのお父さんの顔が見えて欲しくない理由と同じです。

  4. 植野は作中で石田に同じことしてるって分かられてますけど

サム・ライミ版 スパイダーマン2

スパイダーマン(の映画)は大好きなんだけど、
スパイダーマン2はとにかく女性の叫びの顔アップが多いのと、
博士が薄着すぎることが気になって仕方ない作品。

あと銀行強盗後のビルで戦った後、金の袋もって去るけど、戦ってるとき持ってなかった気がして毎回気になる。

初回実験時の女性のピアスが引っ張られないかも毎回ドキドキしちゃう。

そんぐらい。
別に嫌いじゃないよ。
電車のシーン好きだし。

しかしライミ版は「ここが好き」って部分があんまり無いけど地味~に好きなんだよね。
あんなに暗いし軽口も少ないのにさ。
だから3のチャラいシーンが反動ですごい好きなんだけど。
まあアメイジングとどちらがってことではなくどっちも好き。
アベンジャーズとホームカミングは見てない。

映画版 BLAME! 感想

www.blame.jp

6/1に映画館で。
思ったより劇場少なくて予定の2館で扱ってなかった。
ちょっと歩いた先にあったからよかったけど。

映画は超久しぶり。

(劇場で)見る予定はなかったのですが、今回は情報ブロックに失敗してしまい、一日も近いし見に行くかっ。
と。(夜は短し歩けよ乙女は情報封鎖成功したんだが…)

たぶん、そこいらの感想と似通っていそう。

二瓶知識

BLAME!バイオメガは何週か。全理解はしていない。
学園・NSEとかは未読。
シドニア漫画一周。アニメ未読。
バラのラストはどういう意味ですか?

他のアニメ…?なんのことですか?

映画関連の記事も読んでないですので憶測100%で。

ターゲット不明な映画

シナリオ:序盤の電基漁師編
主要キャラデザ・性格:BLAME後半~現在形
キャラクター:シドニア以降

ちゃんぽんな感じ。
映画の枠内でお話するには電基漁師編で霧亥たちを通過者ポジションにするのはわかる。
霧亥たちのキャラデザもシボさんなら原作7変化ぐらいしちゃうし、かっこいいので文句はない。性格もまあ映画内で変わられたら困惑ものですし。
ただ、電基漁師はかっこかわいい過ぎるかな…
彼女たちの物語って形なんだけど、原作の無機質・殺伐さはあんまーり感じない。

だから、BLAME!ファンってこれみてどこで喜べばいんだろうって悩んでいた。
霧亥やシボが出てくると(自分は)喜ぶんだけど、なんか他作品からのゲスト参戦を見て喜んでいる気分で、
づるたちを写さず霧亥たちを写してよ!ってなった。
火のシーンとか要らないよ!ってなった。

まあこれは自分はBLAME!限らず、たとえば怪獣やヒーロー映画を見て人間ドラマはいいからもっと怪獣やアクション見せてよと常々思っているタチなので、いたし方ないのかな。

BLAME!を見に来た自分には悲しい仕立て方。
でもターゲット不明と言うのはうそです。わかっています。
最近のにへーの作品は「娘が喜ぶか否か」だと思っています。うそです。うそのうそです。
だからーシドニアは娘さん向けだし、この映画のシナリオも進撃の巨人っぽくて娘さんに気に入ってもらえれば嬉しいなって。

劇伴

BLAME!に音楽要る?って思っていて集中できなかった。
でも無音時間のほうが長かったよたぶん。気にしすぎ。
気にはなったけど、強くは印象残らなかったので悪くはなかったんじゃないかな。

原作原理主義者気持ち悪い。

音と言えばひさしぶりの劇場で開幕の足音がうるさすぎて不安になった。
なれって怖い。

3DCG

アニメシドニアはCMぐらいでしかみかけてなかったんですが、ものすごいですね。
出来がすごく良くてほぼ不自然じゃなくて。
いやー進化したものだ。
モデリングができたおかげかどうかはわかりませんが、カメラも自分が好きな動きを動かしやすくなった感じがしました。
イヴの時間のカメラの動かし方が好きなので、他のアニメもあんな風にぐりぐり動くようになればいいな。(普通のアニメでそんな風に動くと逆に動画枚数的にハラハラしちゃう)

シドニア未視聴の理由のひとつでもあったので、すごく安心しちゃいました。

シャキサク

シャキサク出てきたんですけど、劇場で誰も笑わなかった。
すごくないですか?超笑うの我慢してたんですけど。
シャキサクでたー!?
なんか書いてあるー!?
食べれるのー!?
超大量に出てきたー!?
(劇場マナー的に)殺されるかと思った。

霧亥

人間だ(電池パクパク)ギャグさん。かっこいい。
叩けば直ると思っている昭和の人。あそこは事前に知ってなかったら笑ってたかも。

第一種臨界不測兵器は劇場のおかげで音がド迫力でよかった。
ただ、ビームでしたね。
不可視か不相応な極小弾体だと思ってましたけれど。
ラストのチャージは映画らしくMAXまでいくかと思ったら2本で、BLAMEらしさを感じたり。(ネットの感想見ると最大出力って見かけるんだけど、見間違ったかな?)

霧亥としての見せ場はもっと見たかったんですが、時間置いたら、霧亥なら、こんぐらいかなあってだんだん納得してきた。

シボ

Theおかーさん。
超かわいい。いちおしです。
開幕から霧亥のこと完全理解しているおかーさんかわいい。
最初にシャキサク生成するおかーさんかわいい。
30秒しかもたない塗布防電の説明しながらゆっくり歩いているおかーさんかわいい。
高身長かわいい。あのデザイン自作ですかかわいい。
真似しちゃだめよってしゃべる手かわいい。
何気に霧亥目覚めさしてヒロインポイント稼ぐおかーさんかわいい。
カツカツ言う足音最高!

はい。

壊都の話も出てましたけど、かなりマッド感は抜けていましたね。
偽装端末も生体パーツなくて安心安全。

ただ、謎に霧亥のことを完全理解しすぎていてちょっと違和感。
あれだけ相互理解するにはエレベーター内での濃密な時間が必要ですよ!(大嘘

たぶん、今後映画版BLAMEを見る最大の理由。
いい形にしてくれました。

サナカン

すげえっ!ガンツだ!!

おしゃべりサナカンかわいい。
ドヤ顔サナカンかわいい。
とても猫っぽくてかわいい。

でもおしゃべりもドヤ顔も丸顔もサナカンとしては違和感があったので(口数はこの時点or非擬態ではってことで)、やっぱりあとがきのサナカンのコスプレの人としてみてました。
どーなんだろ?かわいさに貢献はしてるんだけど、かわいさはづるたちで十二分に供給されていたんで。
シボとの対比かな?
シナリオの割りを食っちゃったのかなーと思いました。

戦闘はよかったです。
だけどもっと立体的に飛んで崩してくれたらなおよかったんですが、良くも悪くも電基漁師の閉じた世界・場所だったなと。

お約束で発音は認めない。

ネットスフィア

あの時点での邂逅はシボさん初登場みたいな、他に挙げればベルセルクの未収録話の世界みたいな、赤主体なイメージだったんですが、きれいな青白い世界でしたねー。
あのイメージは珪素生物が接続したときのイメージでしたので間違ってもいない。

建設者

だまされた!!
最初に出てきたのでオリジナルの絡みがあるとずっと思ってたのになかった!
自動工場や新しい避難場所への移動とかに絡むかと最後まで考えていて、後半も「もしかして絡まないのか?」
と脳のメモリめっちゃ食われた!
ネットスフィアの体は壊れるけれど時間はまだあるよってシーンで近場の建設者に乗り移るのか!?とかー
すべてを忘れられたら思いっきり気にせず再度映画を見たい。

電基漁師たち

すまん、見分けと人間関係がさっぱりだった…
づるとタエの見分けと捨造ともう一人の見分けと金髪の人の関係性がさっぱり…
わかるほうだと思っていたので、ちょっと凹んだ。
でもそれぐらい、霧亥たち以外に興味がなかったのかなぁ。
原作を見直さずに行ったのでもしかしたら原作なぞってるのかも。
こういう原作物は予習していくかどうか悩みますね。

あとあの装備はかならずくさいです。

駆除系

カサカサしすぎて軽く笑いポイント。
塗布防電に阻まれるシーンがガチ虫っぽくて気持ち悪かったです。
もっと手足をがばっと広げた高速移動だと思っていました。
あんなにカサカサ言ってたらホラーシーンできませんぜ。
でも大体はイメージどおりでよかった。
電基漁師編(の銃)はモブにしては別格強い印象なので、ややかわいそうでした。

まとめ

BLAME!ファンではなく、二瓶ファンのための作品。
BLAME!らしさを求めてはいけないけれど、映画と興行の狭間でうまくまとめたのかなー
霧亥や建造物のスケール感を期待するとがっかり。
でも、それでも霧亥たちをまた見たくなる映像のクオリティが麻薬的。

づるとタエのかわいさに異議はないのでキャラでも楽しんでねと言える。

何気に原作読了組にはギャグ要素高いと思います。楽しい(一人で見るなら)。

評価は非常に悩ましく、BLAME!として見るとお話星2・活躍星3の微妙評価なんですが、
贔屓目と映像美で星4とします。

続編の計画もあるということなので、なにとぞ、採算度外視の、誰もしゃべらなくても許せるような、BLAME!らしい映画をもう一本お願いいたしとうございます。

Netflix加入者なら見放題?いいなー!!!


パンフレットは視聴後は要らないと思ったけど今はけっこー欲しいぞ

kc.kodansha.co.jp