映画 聲の形 感想
いよいよ地上波ですね!
放送に備えて予習としてみておきます!…?
いやー見る気は全然なかった。
だって小学生時代乗り切れるわけないですし…
あんなの動画でやられたらと思うとなかなか見る勇気わかないデスヨ?
監督はユーフォの山田尚子さんということで期待はするも過剰評価はしないぞと意気込んでいましたが…
はい、面白かったです。
2時間と長めの映画でしたが、原作と同じく緊張感があるせいか道中ダレることなくずっと面白かったです。
再会時のこの間の補完で、高校編も大丈夫だと確信しました。1
懸念の小学生編
すっごく「おもしろく」描けていました。
テンポもそうですが、音楽も合わさって愉しかった!
最高に面白くグサグサしてくれて、アニメ化してくれてありがとよ最悪の気分だ。ってものです。
この部分を(西宮にとって)悲壮なシーンで描かれたら違うなあと思っていたので(まずないでしょうけど)一安心でした。
転校直後のシーンも丁寧に描かれ過ぎて辛い…。
結絃かわいい
原作でも一番魅力ありましたが、なんか盛られてるような…?
可愛過ぎてこれ彼氏って誤解するの無理なのでは?ってずっと思ってました。
声も悠木碧さんなんですね。最近なんでも上手くこなされている気がします。
(余談ですが全編面白かっこいい映画版永束くんのここの「落ちるなよ、少年」が最高にかっこいい)
結絃のどうでいどうでい
これ原作でトップクラスで好きなシーンです。…なんで?2
動いてる!
結絃の写真剥がすところも削られるかな?と思っていたのであってよかったです。
残念なところ
良いところは大体拾われているのですが、それでもこれも入れて欲しい!ってシーンがが。欲張りになりますよねー。
石田のための行動
たとえばお姉ちゃんの彼氏を変えるシーン。
それと植野の諸シーンが削られたのは痛い!
特にお姉ちゃんはこれでだいぶキャラが削られちゃった…3
この二人は個人的に石田と同時並行に主人公ムーブしているキャラとしてみていたので4、対石田向けの行動が削られたのは悲しい。
あとは単純に植野が好きなので初登場?再会シーンとかですね。
あのわけのわからなさが大好きなので、ネコミミつけるまでの間を動画で表現されてほしかった。
病院の完璧な敗北者ムーブとかとか…キリがないのですけれど。
っとまあ植野はかなり割りをくらいましたが、差っぴいた映画でも良キャラなので強いですね。
石田よりよっぽどストレートに謝罪していたのですが、×とれない植野さん。
映画よりもっとめちゃくちゃがんばってかつ伝わりきらないのです。
ここの「おかえりー」は上の「ごめんねー」の言い方なのかなと思ったり。
不審者なおちゃん
声が聞こえないシーン
原作では、でも?西宮に聞こえないことを利用したシーンがいくつかあって、それが好きだったので欲しくはありました。
西宮さんは完全に声が聞こえないわけでもないのでちょっと狙い過ぎか不自然かもしれないのですが…
(幸せだったはずの小学生時代は戻ってこないと言われた図)
こっち↓は特に二人がショーちゃんである理由ですし、結絃との転機ですし、締めとして好きだったので。
(二人ともショーちゃんだけど将也にだけ届いて振り返って西宮に気づくシーン)
地味ですがショーちゃん呼びは佐原さんとの再会シーンに転用されてましたね。
ここのショーちゃんは西宮向けだけど気づくのは石田と。
ついでに結果的に西宮母のシーンも減っちゃって、ちゃんと魅力が伝わるかも他人事ながら不安ですね。
原作既読組としてもったいなかったところ
川井さんと真柴くんを警戒しすぎた!!
いつ見限られるんだろうか本性でるんだろうかとずっとビクビクしていたのですが、尺の都合からか二人とも善人で終わりましたね?
原作が善人でないというわけでも…でもないか…比較的波乱なく終わったので、身構えずに気楽にしておけばよかったです。
さすがに文化祭のときは若干引き笑いぎみな複雑な心情になったんですけどね。ええ人らや。
そういえば永束くんのハリウッドTシャツも原作未読ならよくわからない変Tですね。
石田ァ!!
石田がメスっぽい!!
これは当時の感想をチラ見していて知っていたのですが、思った以上に色っぽかったです。
女性っぽいというか、女性が描いたキャラという印象が強かったです。先入観?
小学生時代の最初の歩くシーンで、たぶんウキウキグニャグニャウォークだと思うんですけど、色気がある。
笑顔かわいい。
高校生になっても、たぶん石田のナヨナヨとした気持ち悪さを表現してるはずなんですが、画風と相まってメスい。
「泣かないでよ西宮…泣かないで…」って声色が映画版石田くんの特徴ですね。
原作ではまだ楽しかった小学生時代というか、男の子の青年っぽい部分が顔つきや言動へ多分に含まれていますが、映画版はかなり弱っている気がします。
原作が 自己嫌悪>いじめられたこと に比べて映画が いじめられたこと >自己嫌悪 って感じかな?
より卑屈な人間っぽい。
声がキャラを規定するって部分もあるのかなと。
西宮の声について
よかったです。とっても。
映画になった価値があります。
ちゅきとかもね!
なかなかセンシティブな部分ではありますが、彼女の声を聞いて笑っちゃうことがあっても、それはかなり「アリ」なんじゃないかなあと思いました。
難しい部分なので。多分に笑えるよ。
まあ映画館で見ながらだったら他の観客的にまた見方が変わるというか、笑う
に笑えないでしょうが…
全部含めて好きでした。
このシーンは卑怯すぎました。
(と同時に西宮家3人がほぼ同時に土下座したことになってしまった)
総評
小奇麗にまとまりました。
映像は文句なしにきれいで、男性含めどのキャラも、ものすごくかわいらしく表現されています。
それは絵だけじゃなくて、性格も。
各キャラのエゴイスティックな部分がちょっとだけ削られて、とても綺麗な仕上がりでした。
ビンタや掴み合いのシーンもまろやかになっていて、原作を読んでいるともの足りないものがあるかもしれません。
でも、それと引き換えにこの可愛さや綺麗さ、エンディングまでのまとまりが得られるなら、全然アリだなと思います。
音作りも水中や雨や花火など、普段より意識したかもしれませんが、よくできていました。
あとセリフですね。文中でもいくつか触れていますが、こうやって振り返ると映画オリジナルの部分が結構心にのこっているのだなあと気づきました。
そういう泣けるシーンも3,4個ぐらい?もっと?全部嵌められてしまって、しかも声が付いていた影響が大きかったので…
なんていうと衒い過ぎ狙い過ぎですけれど、アニメだから生まれる魅力もあふれていて、映画になってよかったなぁと思います。
この映画も何度見返しても泣いちゃうものになるでしょう。
本当に見返すのは辛いんですが、乗り切る価値はあるので。みんな見るべし。
映画で一番(もの)足りなかったもの。
西宮母は見ていて一番面白いので、特典OVAとかでもっと見たいですね。 二人の酒盛りシーンを固定カメラで。とか。
gifで見るとそうでもないかも?音がちょっと柔らかめでした。
やっぱり顔かな?あの顔とアングルが好きです。
-
変顔分も少なそうだと思いました。可愛い。↩
-
泣いてるところ見られていたことに気づかない。からの気丈な振る舞いと単純に面白い動きだとかその辺で↩
-
ゆるく見守る存在が顔が見えない、というとおねえちゃんにも当てはまりますね。前回書いたペンギン・ハイウェイのお父さんの顔が見えて欲しくない理由と同じです。↩
-
植野は作中で石田に同じことしてるって分かられてますけど ↩