かのくらかの

かのくらかのが送るかのくらかの。と言われたい。娯楽感想日記。

ネタバレを含みます。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 08 感想

いやー…ダメでした…
お外でニヤニヤしている気持ち悪い人が居たら、それは私でした。
人目がある場所で読める巻じゃないね!

あの二人の恋愛編なんてどうなるかと思ったら、黒猫氏がばっしりびっしり予定を埋めて…
夏休み後半から駆け足で毎日会って会って会って…

そりゃ京介氏みたいに飽きるのを心配しましたよ。
でもね、それ以上にね、一巻持つのかなと。もしや夏休みすら持たないのかと。
線香花火を束で着火するさまに、こっちはニヤニヤハラハラシクシク。非常に複雑な心境で読み進めました。
だって、良くて2巻、普通なら1巻は持たせてくれてもよさそうとの予想に反し、
これ半分で終わるんじゃない?
な進行スピード…。

まあうぶな感じが出てて、駆け足空回りテレテレ。はらしくてやばい。
なんと申しますか特定のシーン挙げられないぐらい、包括的にベネ。
スケジュールもかっちり組んでくれて理想の彼女かよー理想の彼女だよーみたいなね。

たぶん、気に入っている他の小説でこんなお話されてたら、成就した恋ほど語るに値しないものはない。じゃなくて、
恥ずか死で読み進められなかったと思う。
こう…公式でお出しされないから必死に二次創作あさってあんなことやこんなことなブツを探すのに、
それが公式でどーんと出てきたら…うれし恥ずかしね。
一方俺妹のほうは、こういっちゃ何ですが、京介氏がそんなに好きなキャラクターじゃなくて、
感情移入も出来ないので、いい感じにマイルドに受け止められました。
これが超好感持てる主人公ならもろもろ変わってきてると思うので、むしろ京介氏のキャラは計算づくなのか…?と穿った見方すらしてしまいます。

なお個人的残念ポイントとして、彼女状態での兄さん呼びがありませんでした。
自宅訪問からの妹遭遇でこれはチャンスや!とワクテカしただけに残念。
ま、あれはあれで出すのも違うのでしょうが。

最後は黒猫氏離脱と今後のきりりん氏パートをきっかり明示してシメ。
かように、ちゃんと書けばしっかりきりりん氏への好感度がうなぎのぼりするんで、
いわんやプロの作家なんだなあと思いました。
前回からの兄妹の似た行動の対比みたいなのが収束して停滞まで行って。
きりりん氏のデレ比率がちょうど良くて、険悪からの寛解程度が好き。見えてる程度ではもっと振り切っててもね。
この雰囲気も悪くはないんじゃないかって流れで、次巻どうブレイクするのか気になる…。

ということで、付き合うまで、付き合い中、きりりん氏パートとどれも満足に仕上がって星5です。
蓋開ければ京介氏の貞操観念というか過去のあれこれは気になりませんでした。別れ見え見えでしたし。
読む前はロスが酷いかと心配でしたが、おなかいっぱいで満足です。
空腹になればまた補給に来ます。


周囲の人間関係の維持は全員の目的であり、京介氏も奔走することままありますが、
黒猫氏は所属するすべて、家族や趣味やコミュ部活サークル恋人友人で円満や成功などの自己目的を完遂しようとしているように見えます。
その意欲たるや(一度にひとつを解決しようとするように見える)京介氏以上で、今回もすべて丸く治めるべく動きに動きまくって、
この作品で一番強欲かつ主人公的なのは彼女なんじゃないかな。
って思うのは贔屓目過ぎであります。


アニメ化で特典などいろいろ動いていたんでしょうが、オマケ小説の話を匂わせるようなのを本編に入れられると少々歯がゆいですね。
まとめて何か出してるんでしょうか。