かのくらかの

かのくらかのが送るかのくらかの。と言われたい。娯楽感想日記。

ネタバレを含みます。

けものフレンズ 感想

再放送組。
見終わって書こうと思ってもう半年ぐらいたってない?
その間いろいろありましたね…

初遭遇

2・3話ぐらいで各地で話題になったとき、ニコニコで1話見ました。
そのときは、急に暗くなったり、サーバルちゃんの軽快なステップのおかげで、
コメントや実況で「みんなで見るアニメ」だな…ということで切りました。

その後もブームは収まらず、遠巻きに見てましたが再放送決定にとりあえず録画。
ちょびちょび見てました。

話はそんなに好きじゃない

コメント無しに孤独に見ることに一抹の不安を抱いていましたが、見てみるとかなり面白かったです。
ただ、お話がフレンズよりというよりはかばんちゃん寄りで、いかにヒトが活躍するかに毎話焦点か時間が割り振られている感じで、もっと全部フレンズオンリーというかかばんちゃん傍観者でもよかったかなって。
悪い意味ではなく、動物の書き方が良かったので。最後かばんちゃんの機転で〆るとやや食傷気味だったかな。

PPP回やへいげんみたいな話も、極個人的に苦手。ろっじがギリギリ。

サーバルちゃん良かった

当初ですね、

サーバルちゃんの天然ボケ
かばんちゃんのツッコミ
ボスのビバ・ノウレッジ

でまわしていくと思っていたんですよね。
蓋開けたらボスはボケ全力でしたし、かばんちゃんも結構ボケイケるしで、いい感じに予想裏切られ。
でも一番はサーバルちゃんですよね…
彼女の計算済みの高度なボケが光る…

ゆきやまちほーの最初とか、寒いところは…入口までだけにしようかな。
とか、こうどでちてきなぼけがくりだされる。
すき。ラストもね。

かしこおもしろいし、思いやりあるし、戦えるし、夜行性なのに起きてくれているサーバルちゃんはかなり好き。

フェネックが見たかったの!

個人的フレンズランキング(視聴後)

  1. サーバル
  2. フェネック
  3. スナネコ
  4. マーゲイ

…耳が大きければ良い感じだなあ。
で、ツイッターとかのネタで(やめるのだ)視聴前はフェネックのキャラが好きだったんですが…
全然でないのね!
Cパートで摂取は出来ていましたが、いつ合流するんだ!とすっごいやきもきしてました。
ただ、再放送なのでCMでフェネック&アライさん分を補充できたのでまだましだったかなあ。

もっと出て欲しかった。
ちなみに初めからふっふっふー派だったのですが、わっはっはー派が思いのほか多いのに驚いた。ネタ?
一時疑心暗鬼になりましたよ…何度聞いてもふっふっふーだし…

アルパカ好き

セリフコピペが面白かったので、先に

www.nicovideo.jp

だけ見てたので好き。

あと金朋先生を久しぶりにアニメで聞けたり、國府田さん出てたり、結構懐かしい気分になったり、小林ゆう(ちょうど入籍)をようやっと認識したり。
アライさんとかもね、結構声優面でも気に入る部分が多かったのは近年では珍しかったです。

最終回が酷い

何が酷いってOP。
笑えば良いのか泣けば良いのか判断に困ってやばい。
やめてよね。

ボスおつらい

自分、AIに弱いです。
タチコマとかぼくらのよあけとかいろいろ、人間味あっても無くてもね。
だから、ボスのぱっかーんは背景しらないんですけどあれだけでなんか泣けてきちゃってやばかった。
特にラストの食べちゃダメだよはイヴの時間のテックスを思い出して(三原則の定番ネタなのかな?)ピンチピンチ。

序盤・中盤・終盤違った良さを見せる隙の無いキャラでした。おいら負けそう。

わからん殺し

作品として練られていることは伝わってくるんですが、100%受け取れてないことも感じるのでそこはちょっとわびしいですね。
なんかの機会で事前に見かけた

feita.hatenablog.com

がなければ

ラッキービーストがミライさんの音声を流す時、10話までは映像も出ていることを隠すために映像が見切れるようなレイアウトを意識する必要があって大変だった。

ことにまったく気づかずちょっと意味不明だったろうし、
ラッキービーストがLackeyの可能性があるとか、ハァ~さっぱり、さっぱりですわ。
あとアプリ版とかね。

なるほど本放送時には考察班が楽しそうなアニメでござった。


あとはなにかあったかな…こんなもんかな…
あ、OP好きです。ただ泣かす部分がなければもっと好きです。


評価

アニメとしては動画類の存在のせいで2。
ただ、キャラクターとしては4。よって3としておきます。
フレンズは好きなので、やはり実況やMADなどで皆にいじられて光る作品。
裏を返せばMADや登場シーンまとめを見ていればアニメを見る必要がないというか、面白さの抽出がしやすすぎて。
だから、録画を見返すかと聞かれると可能性が薄いので2になりました。
とばっちりすぎる…。
すマーン!


ということでドはまりしているけもフレ動画おいときますね。

www.nicovideo.jp

あとgithub管理自体が面白いのでこれもはっときますね。今回役立ったし。

github.com

乙一 夏と花火と私の死体 感想

乙一は高校時代、読書が好きと言ったらクラスメイトにZOO1を貸してもらって初めて読みました。
好きな話はSEVEN ROOMS。
当時は淡白に露悪的な話を書く人なのに、陽だまりの詩とか書いちゃうちょっと面倒くさい人だなあ程度でした。
当時も今もホラー小説?の読み方がわからない人ですし。

あの時分は入間人間にドはまりしていて、影響を受けた乙一が自分に刺さらなかったのががっくしした記憶。
乙一パロもわかっていても忸怩でスルー。

箸休めだったり打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?のタイトルで思い出したりしたので読んでみた。

夏と花火と私の死体

タイトルからずっと連想してたのは、打ち上げ花火に照らされる「私」の死体の固定目線で送る二人称小説だと思っていた。
実際はすごく違ったけど。特に花火。

二人称は合っていたけど、視点が自由で内心も読める、三人称みたいな二人称小説だった。
かなり斬新。死体ジョークも面白いし。
処女作?だということも加味すればけっこうすごいか、才能を感じる出来でしたよね。

話のキモは死体見つかるか隠せるかのドキドキなんだけど、紙一重でセーフすぎる。
セーフじゃなきゃアウトだし紙一重じゃなかったらドキドキしないんだけど。
このギリギリ生き残る感に、なぜかAKIRAの金田を思い出した。(映画)
無能力なのに詰みかけからの生き残りが多すぎる…
異能生存体、かな?未視聴。
だから、話としては少年の胆力を楽しむ話なのかな。
ホラー、ではないよね?

オチはちょっと残念だったかなー。
善良な人がある一点において異常な行動を取る。的なのが好みでした。
でもそうじゃなきゃ誘拐事件のほうが宙ぶらりんになるのかな…?

優子

うーん…
素直に読んだ限りでは優子は人形だったオチでした。
清音が黒い実を(鳥越家に来たあとに)食べたことに気づけなかったし。

そこら含めてもろもろの考察は

ameblo.jp

の感想を読んでなるほどと思った。
ただ、前妻が亡くなってからすぐ新しく妻を迎えてまた長らく床に臥している。
というのは政義の性格から見ても無理があるので、やっぱり燃やしたのは人形かな。としておく。

まとめ

やっぱり淡白すぎる。面白味が足りない…。
怖くもないし、うなるトリックがあるでもないし、感情移入できるようなキャラ立てでもないので、
筆力?とお話(≠ストーリー)で読めるんだけれど、読めてしまうどまり?
一般的な文学小説の読後感ですね。エンタメジャンキーにはエンタメ不足。
過分にホラー小説を読む素養が無いことが原因だとは思うんですがねえ。

タイトルは秀逸なものが多いので、さみしさの周波数、暗いところで待ち合わせなどは読んでみたいですが、10年後ぐらいになりそう。

あ、評価は…3でもいい2かな…。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 10 感想

京介氏まさかの一人暮らしで準備万端か!?
な巻。

に見せかけてあっさり出戻り、ハーレム状態を見せ付けていくー!
と見せかけてあやせ氏が通い妻していくー!

うーん…
あやせ氏?

いやー好きだったんですけど、前半で切ると言いますか、諦め完了してまして。
だから前半のセクハラな絡みも黒猫後のやきもきもそれなりーに楽しんでいたのです。

イコール今更ガチの恋愛感情でこられても、個人的にもストーリー的にも遅すぎだと思いました。
2巻の京介氏の嘘を回収するのも遅すぎですし、
モデルのストーカー話も前半にやるようなテーマですよねって。
だから遅すぎたと言ってるんだ
話もやり取りも悪くない。培った京介氏の人望、成長を見るのも悪くない。
ただ、あやせ氏のみ10巻でやる話ではない…。と思いました。

だから、最後の一行になんの感慨も出ず。
黒猫の前ならよかったんですけれど、それならフラグも立ってないし断る理由もないし…。
なんだこれは。タイミングは正しいのに間違っているのか…。
ゲー研抜いて出番まわして妹空にも少しは絡めれば…。

まああやせのキャラクターは好きなので。単純に嬉し面白かったですし。
御鏡くんも前巻から引き続き悪い意味でキャラクター立ってますし、お兄さん好き。
バジーナ氏も一段強まり強い。
かなこ氏も最初まったく響かなかったのが案外悪くないって思えるほど魅力的に書けていて、良かった。良かった。
ハーレム的話で、あとかぎから邪推してポータブルの続編プッシュ感が無いわけでもないのですが。
前巻からの停滞感はぬぐえないものの、3つ星は付きます!
次巻はあっさり決着付けてラストパート頼みます。


あとこれはものすごい私怨ですが、
妹ものの創作をするならば、兄妹含むきょうだい関係は大事にしてほしいです。
何が私怨ってまあうまるちゃん読んでいて思ったんですけどね。
俺妹でも人間関係広いほうがいい~と書いた気がしますが、原因がうまるちゃんなんですよねー。
最初は土間家の兄妹話だったんですけど、うまるの友達は全員兄(姉)もちで。
さらに全員兄のタイヘイと事前に繋がってて。
最後の希望の海老名ちゃんもなんか無理やりに兄出して顔合わせて…
どんなに狭い世間。内輪でまわし過ぎだよなーと思ってました。

umaru-ani.me

話を戻して俺妹もたくさんきょうだい持ちです。
一人っ子が普通とはいえませんが、テーマ的に気になる…
黒猫、バジーナ、赤城兄妹に麻奈実、真壁氏も居るといってたはず。たぶん部長も。
まあまあまあまあまあまだ極端に偏ってないと言い聞かせてました。
でも今回で加奈子にも御鏡にも姉と兄が居ることが判明しまして。

もうメインで言うとあやせぐらいしか一人っ子じゃなくない?
きょうだいものだからきょうだい持ちが多いのもわかるけれど、個人的にはメインが薄まっちゃって、たくさんのきょうだいの中のひとつのお話。
みたいになっちゃう気がするので、やや控えてバランスとってくれるとうれしいです。

南極点のピアピア動画 感想

あ、はい五つ星。

面白っ。

(ニコ動の騒動で読み出したわけではないです)
(なんて書いていたら退任しちゃいました)

www.itmedia.co.jp

野尻P

ご存知ありません。
Pとしては。
小説は沈黙のフライバイのみ読みました。だいぶ気に入ってます。
あとちょいと前に炎上気味に話題になったりしましたっけ。何でかももう忘れましたけど。

それともうひとつニアミスエピソードとして、大学の教授が図書室にある面白い本としてロケットガールを挙げていたんですよね。
当時は学生に媚びるというか、興味持ってもらうと先生も大変だなあ。と。
あらすじから女の子が宇宙目指すとかないわー。
なんてスルーしてたんですが、今更ながら読んでいればよかったなー!
と沈黙のフライバイ読んでから後悔したんですよねー…

良い意味と悪い意味の気持ち悪さ

2作しか読んでないのに何を語るやですが。
野尻さんの作品の科学者?理系?技術者?的人たちの情熱がすごいんですよね。
理系マンセーというかなんというか。
リアリズムとロマンチシズムのダブルエンジンで第二宇宙速度出すみないな(SF読まない人の雑なたとえ)
振り返ると沈黙のフライバイ全体は結構静かめなんですが、最後の蜘蛛の糸のせいか読後感がそんな感じ。

で!この南極点のピアピア動画も、もう最高に技術者・ニコニコ技術部の連中が気持ち悪い。
それはそれは良い気持ち悪さなんですが、今回はそれに加えてピア厨?ボカロ厨?
的盛り上がりもあって、しかもそもそもボカロの小隅レイが世間一般に大いに受け入れらているという設定が気持ち悪い。

やだよ良い大人がボカロに傾倒して職権乱用なんて…なんてね。
まあ私は「ボーカロイドは楽器」「過度なアイドル化・偶像崇拝すんな」的古臭いスタンスだと思うんで、たぶん想定読者からかなり辺境に位置していると思う。(ついでに技術部も見てないんで)
なので、まあ特にラスト二編はキツいといえばキツかったのですが、前者のSF的熱狂・ノリが作者の味だと勝手に思っていて、そのパターンがそのままピア動に使われているのかーと思いながら読んだ。
学者側は良い意味で気持ち悪い。レイ駆動の連中は悪い意味で気持ち悪く、それが転じて良い意味で気持ち悪い。
非常に複雑な心境なんですが、盛り上がりは沈黙のフライバイの比ではないので、非常に楽しめました。

(これ読み直したら何しゃべってるか訳わからんやつや……)

成功の連続

読んでいて非常に盛り上がる今作。
その理由のひとつには、物事がほぼなんでもとんとん拍子に成功することがあると思うんですよね。
少ない読書量では有川浩さんによく感じる点なんですけれど、
やること成すことが上手くいきます。
失敗すらも後の成功への布石が確約されているので、どんどん読んで、成功して、エンドルフィンどばどばー。
南極点のピアピア動画にいたっては失敗らしい失敗なかったんじゃないかしらん?
そんなこんなでもう登場人物はハイテンションだし、物事は壮大に上手くいくしで読み手が止まりませんわ。うはうは。
SFってお堅いイメージがありあまり手を出せない領域なんです。
でもでも、この作品はこんなに読みやすい。
わかりやすく面白いことがポンポン飛び出る。
それでいてSF感?を十二分に摂取できる。

ありがたやー!

(でもゆりかごから墓場までの2部も好きですよ)

捨ててしまおう

君を探し彷徨う MY SOU。
さて、もうちょっと作品内容に触れるとしまして。
この作品は4つの連続した短編集になっている。

それぞれおーざっぱに

…で良いんでしょうか。
まあそんな感じなものがメインっぽく描かれます。
でですよ。ラストの統括書き下ろしは除いてみても、前三つ。
それぞれの作品で超超超面白そうなことがおきるんですよね。
もうそれ単体で書いちゃってよ!と言いたくなるものが。
が!その面白そうなことがうっちゃられ!あるいは前菜やツールかのように脇に置かれ、前述のメインディッシュが出てくるんですよねー。
ものすごくもったいなくて、ものすごく豪華だなあと思っちゃいました。

南極点のピアピア動画

ここで出てくるのは準自己増殖する工場。人が人レイヤーになるまで行っちゃう自動化。
しかもOSS(OSH)をフル活用という胸熱(いまの人は使わないかね?)。
ついには人が不要になり、機械が反旗を翻すのか!?
と読んでいたら、なんとその使い道は学生が廉価にロケットを飛ばすための手段だったのだー!
(流れとしては最初から宇宙でしたけどね)
イデア凝らしてなんとか宇宙へ行く算段をつける話でも面白かったと思います。
大風呂敷と蜘蛛の糸みたいなの好きです。
でも、あの工場の行く末魅力的じゃないですか。
算段が面白そうでそっちが気になるじゃないですか。
動画で報告し投げ銭で運用されるプロジェクト面白そうじゃないですか。
でも、主題はロケット作りなのです。
もちろんフル活用されるのですが、何ちょっとロマンチックに〆てんじゃいと。

コンビニエンスなピアピア動画

こっちもファミマ入店音という懐かしネタをフックにWPI、ワイヤレスプログラミングインターフェースかな?
を使い、コンビニのネットワークを使った大規模なマーケティングを行うという面白い設定が出てきます。
新曲プロモの成功を収め、さてさてコンビニの強さを見出して次はいったい何を展開するのだ…!?
と思いますよね。思いました。
が!まさかの!殺虫器!の中の蜘蛛!
もちろんコンビニの物流ネットワークがキーにもなるんですが、
そうなるの!?とびっくりしました。
もうね、蜘蛛がCNT吐くとかね。それで軌道エレベーターとかね。
出だしからは想定不能ですよね。
で、最初のプロモーションの起業はどうなったかというと…
この蜘蛛タワー計画の資金源と成り果てました。
数億規模でつぎ込んでいる感あるので裏で大成功しているはずなんですが、
かまいやしません。大事の前の小事。切り捨てていく。

もう最近風に言うと止まるんじゃねぇぞ...💃って感じ。
助走板(ブースター?)が偉大すぎてメインテーマが高レベルの面白状態でスタート切るのはずるすぎる。
こんなん踏み台にして面白くない訳なし。
…ラストの展開は笑いましたけど。

歌う潜水艦とピアピア動画

ちょーっといい大人のレイ好きが気持ち悪いレベルなんですが。
それを差し引いても鯨との対話がやばい。
私ああいうの好きなんですよね。
潜水艦を仲間と思って、単純な言語でコミュニケーションをとる、プリミティブな良さがある。
もう潜水艦に無茶な動き要求する人間とか漁をほめる鯨とか、良すぎてね。
コミュニティーの終わりまで見届けてえー…と感動しながら読んでいたらですよ。
やっぱり捨て去るんですよね。
え、まさかのこっから捨てられて鯨社会から知性を獲得したAIとの対話が…!?
なんてのを予想していたら、それをはるかにしのぐ急展開っぷり。
長門に例えるのはやめろ(先取り)ふわふわの泉いつか読みます(決心)

いやー…どう転んでも鯨の話の続きを読みたいと思うだろうとの目算を見事にひっくり返してきますよね。
でも、鯨も気になるんだよ…。急に仲間が抜けるとかさ…。悲しいじゃん…。

分子アセンブラがさらっと流され、言わんとすることはわかるような気がしますが、すげー。

星間文明とピアピア動画

川上会長や津田大介は出るだけで笑うので卑怯。

これはそんな捨てるようなものは思いつかないんですが、各作品の感想みたいになったのでここで。
ラストなんですけれど、自分の中ではちょっと消化試合というか盛り上がりに欠けちゃいました。
「自分を複製して社会に溶け込み文化を理解する」
ために、いかに展開するか(をピアンゴが考える)よりあーやきゅあの存在自体が気になりすぎるっ。
って意味では似たようなもんですかね。

一人につき一人?ボカロ似の万能ロボが手に入る感じの世界が別に面白そうじゃなさそうというのと、
UCG、とりわけボカロ界隈のUCCに興味が薄いのが原因かな。

深層?潜在知をリンクしているとはいえ、いや無関係に、2億にまで増えただけでもいろいろ恐ろしいだろうなーと思いました。
浅学では火の鳥のロビタみたいな感じでしょうか。全然違った。

もう一歩飛び越えてちょびっツとかイヴの時間DearSみたいになると…ジャンルが違う。

うーん、政府筋から逃れる話なのに、人というかユーザーを信じる話みたいな。
ガンダムニュータイプ論みたいなふわっふわっな感じがSFらしく多少ハードに進行する…だろうか。難しい。

前3編が良すぎたのがいけないですね。うん。

電力無しの複製のスピード感が良い。

解説

これが最悪!!
いや退陣とかの時事と関係なくね。
あの感動的なラストと心地よい読了感からのですよ。
まさかの川上量生と書いてご本人と呼ぶ人が解説を書く。
いわんや何を書くのか期待大で読んでみれば…

…うん…
まさに

読者の中には、この解説を読んで違和感を持った人もいたようだ。だが楽観的すぎたり無知だったりした部分にインサイダーからの批判が加わったことで、文庫全体としてはITビジネス書としての価値を持ったと思う。

の口なんですがねぇ…。
楽観的なのは作中から読み取れますし、それに冷や水ぶっかけても。
いや、P2Pが帯域圧迫とか面白いですけど。
それ差し引いてもあれは解説ではなくて言い訳でしかないでしょうと。
書き下ろしが一種のラブコールであったとしてもニコニコ動画の話に終始されたのは読後の読者として、また別の方の解説を読む機会を奪われた身としてはつらいものがありました。

ま、本編が悪くないので解説で星を減らすことにはなりませんでしたが、非常にもったいない人選でありました。


まとめは特になし。
だいたい書きたいことは書いた。面白かった。
また読みたい。#2 良い 南極点のピアピア動画

筆者解説

d.hatena.ne.jp

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 09 感想

うーん、各キャラ視点の特別編です。
ただ時系列はほぼ線形に進みます。
前巻から最終章へ向け階段ダッシュでその勢いのまま平地を往くぞー!
と思ったら踊り場でもう一階段折り返しがあったみたいな。
それでいて読み飛ばせませんし。

お話は
前巻黒猫氏の妹視点
バジーナ氏の過去バナーシ
赤城ーず
メルルとあやせ氏まとめて
ラストイラスト書かせたいだけ

…でしたっけ。
感想はとくになし。ちょっと退屈でした。
はさむタイミングが悪いし、内容もふつー。
かなこあやせはClariS出なかったら素直に楽しめたかな。露骨なアレはアレなんで。
ラストエピソードも恥ずかしいことを恥ずかしがらずにする感動性が苦手で、共感性羞恥でしたっけ。
オタクばれとか自転車爆走とか衣装ビリビリとか逆に共感できないノリてんこ盛りでしたので。

評価は星2。
毎巻好きな部分と苦手な部分が混在する作品ですが、今回は苦手割合が多すぎたのと、好き割合が少なく無難な割合が多かったので。
あやせ氏が盛り返したけれど補えきれず。
アニメの最終回近くの総集編的テンポつっかえが生じてしまった巻でした。

終末のフール 感想

再読です。

伊坂幸太郎自体ものすごく久しぶりですね。
リハビリがてら。
当時の記憶はほぼなくて、覚えていたのが「ヨールは無理がある」だけでした。

作品全部読んだわけでもないのですが、重力ピエロの受賞宣伝につられて単行本を手にとってから、一時ぽつぽつと読んでいました。

今回初めて言語化しますけれど、伊坂作品はなんだろう…
静謐というか、牧歌的な筆致ですごく怖いとか力強いとか、意志を感じる文章を書く人なイメージです。
トゲトゲの雲丹をふわふわな雲で包むんだけど、触ってみればすぐトゲが手にあたる感じ。

また、娯楽的?面白い小説でありますが、ラノベの域には全然踏み込まないので、読むのがつらかったりもします。
ゴールデンスランバー序盤でギブアップしたりね。

終末のフールに戻すと、そんな風に感じている伊坂作品のなかで自分のイメージに合致しやすい舞台が提供されています。

8年後の世界の終わりが予告され5年。
世間のひどい荒れは小康を向かえ、末期の破滅的な狂乱もない、されどまだ人を見て安心できない世界が舞台です。
そもそも本当に小惑星がぶつかるのかも正確とは言えない。
まあ落ちるんでしょうけど。不確かさで人心を惑わされる人々とかね。

終末のフール

伊坂節?がすんなり再認識できたお話。
読み返すと状況説明の1話で、話自体は強い娘と愚かな父と、あと可愛強かなお母さんのわりとストレートな会話劇?
娘のまっとうな指摘にやり込められる父親の姿を読んですっきりする…という風に微塵も受け取れさせない感じが好き。
なんせ、

弱さや不器用さが自分からう受け継がれたということを認めたくなくて、「たまたまできた失敗作」と思い込みたかったのかもしれない。

という独白自体が最高にクールでフールで、なんとなくわかって、好きではないけど憎みきれないんですよね。父親。

太陽のシール

かなり好き。
正反対の夫婦の竹を割ったかのような奥さんがまず好きでしょ。
続いて草サッカーが大好き。
大の大人がわいわいわい…へとへと…。
大人が能天気?にバカする話は結構好きなんですが、太陽が降り注ぐ中となると、
夏休みな大学生か、ダメ人間ばかりのアパート的状態になっちゃうので、(100%入間人間イメージ構成)大手を振ってこんなんできる終末最高!
そしてなんといってもラストのオチ。
かーらーのー富士夫くんのセリフ。
やっぱりこういう笑顔がこぼれちゃう話は楽しい。

また、土屋くんの話も真摯な話で、共感できすぎてやばい。
終末のフールでちらと感じた、親の責任じゃないことの証明の第二子みたいな、聲の形みたいな、そんな暗い裏テーマでもあるのかなと邪推した。
でも、それでも陰惨にならなくて、土屋くんの力強さはビンビンに感じて、日差しが強い物語だった。

篭城のビール

我らが隣人の犯罪をぼんやり思い出しながら読んでいた作品。なんでだろ。
忘れていたのでおいおいマスコミ最低話かよと素直に読んでいたら、スープ飲もうとしたシーンで記憶がよみがえりぐるっと読み味が変わって、再読故の読み方をしたなーという感想ですはい。

オチの前振りが逆算、あからさまで、ふふっ。

冬眠のガール

5年って、案外長いよね。高校生がもう20代前半なんですから。

主人公の優しいフィルターで今の世界を写す話。
同時にドラマティックな話で、ふわふわとした浮遊感を覚えるのに、人の争いや死んだ話が随所に出てくる、トゲトゲした自分としては「らしい」作品です。

この話は主人公より小松崎先生が大好き。

鋼鉄のウール

うーん…ほぼノーコメント。
あんまり好きな話じゃないです。
ただたんにスポーツマンがあまり好きじゃないからかもしれません。

天体のヨール

でましたヨールヨール。
ここまででやや記憶がよみがえって、二ノ宮の歳が不明な感じが好きだったなと思ってました。
読み返すと、二ノ宮のキャラと、矢部君の今と昔を重ね合わせるような描写がいい…。
これも親や妻が死んで、それが重要なファクターになるのに、二人の口から出る言葉には悲しみよりも面白さや味わいを見出します。
40台のなせる業か、ラストはとどまると思いきや軽やかに飛び去る感じのシメで、されどそれもまた良しって思っちゃう二人の邂逅でした。

小惑星が落ちるのが日中か夜かなんて全然考えてなかったなあ…
なんとなく穏やかな日中イメージしてましたけど。そうか、夜がええんか。

演劇のオール

ウールから薄々、こいつ無理やりールひり出してやがんな?という疑惑を深めるようなオールへの前振り。
そしてそれを振り払う圧倒的転々オールオッケー感。

やっぱりストレートな転結ハッピーエンドは好き!

深海のポール

奇特な人な雰囲気を振りまいていて好きだった渡部さん。
彼が主人公の最終話…。
なんですが、彼が悪くない意味で陳腐になる話でした。たぶんごく個人的に。
ちょっと変で、こんな時節にレンタルビデオなんて営む一人称僕の渡部さんが好きでしたが、一人称では私という結構なリアリストというか大人で、夫で、息子で。
存外普通の終末のお悩みや振り返りだなあとしみじみして終了。
人類は滅亡しました。ちゃんちゃん。

悪くはないんですが、渡部さん以外の誰か新しい人でやっても十分楽しめたかなって。

総評

普通に無難に星3つ。
そもそも伊坂さんって読めるけどめっちゃ好きでもなかったことを今更思い出す。
でもフィッシュライフや死神の精度は読み返したいんですよねー。忘れてるけど。
テンションがはしゃがないと4や5はつけないので、伊坂作品なら3は悪くない評価ではなかろうか。
契機がなくても再読させる力はあるので。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 08 感想

いやー…ダメでした…
お外でニヤニヤしている気持ち悪い人が居たら、それは私でした。
人目がある場所で読める巻じゃないね!

あの二人の恋愛編なんてどうなるかと思ったら、黒猫氏がばっしりびっしり予定を埋めて…
夏休み後半から駆け足で毎日会って会って会って…

そりゃ京介氏みたいに飽きるのを心配しましたよ。
でもね、それ以上にね、一巻持つのかなと。もしや夏休みすら持たないのかと。
線香花火を束で着火するさまに、こっちはニヤニヤハラハラシクシク。非常に複雑な心境で読み進めました。
だって、良くて2巻、普通なら1巻は持たせてくれてもよさそうとの予想に反し、
これ半分で終わるんじゃない?
な進行スピード…。

まあうぶな感じが出てて、駆け足空回りテレテレ。はらしくてやばい。
なんと申しますか特定のシーン挙げられないぐらい、包括的にベネ。
スケジュールもかっちり組んでくれて理想の彼女かよー理想の彼女だよーみたいなね。

たぶん、気に入っている他の小説でこんなお話されてたら、成就した恋ほど語るに値しないものはない。じゃなくて、
恥ずか死で読み進められなかったと思う。
こう…公式でお出しされないから必死に二次創作あさってあんなことやこんなことなブツを探すのに、
それが公式でどーんと出てきたら…うれし恥ずかしね。
一方俺妹のほうは、こういっちゃ何ですが、京介氏がそんなに好きなキャラクターじゃなくて、
感情移入も出来ないので、いい感じにマイルドに受け止められました。
これが超好感持てる主人公ならもろもろ変わってきてると思うので、むしろ京介氏のキャラは計算づくなのか…?と穿った見方すらしてしまいます。

なお個人的残念ポイントとして、彼女状態での兄さん呼びがありませんでした。
自宅訪問からの妹遭遇でこれはチャンスや!とワクテカしただけに残念。
ま、あれはあれで出すのも違うのでしょうが。

最後は黒猫氏離脱と今後のきりりん氏パートをきっかり明示してシメ。
かように、ちゃんと書けばしっかりきりりん氏への好感度がうなぎのぼりするんで、
いわんやプロの作家なんだなあと思いました。
前回からの兄妹の似た行動の対比みたいなのが収束して停滞まで行って。
きりりん氏のデレ比率がちょうど良くて、険悪からの寛解程度が好き。見えてる程度ではもっと振り切っててもね。
この雰囲気も悪くはないんじゃないかって流れで、次巻どうブレイクするのか気になる…。

ということで、付き合うまで、付き合い中、きりりん氏パートとどれも満足に仕上がって星5です。
蓋開ければ京介氏の貞操観念というか過去のあれこれは気になりませんでした。別れ見え見えでしたし。
読む前はロスが酷いかと心配でしたが、おなかいっぱいで満足です。
空腹になればまた補給に来ます。


周囲の人間関係の維持は全員の目的であり、京介氏も奔走することままありますが、
黒猫氏は所属するすべて、家族や趣味やコミュ部活サークル恋人友人で円満や成功などの自己目的を完遂しようとしているように見えます。
その意欲たるや(一度にひとつを解決しようとするように見える)京介氏以上で、今回もすべて丸く治めるべく動きに動きまくって、
この作品で一番強欲かつ主人公的なのは彼女なんじゃないかな。
って思うのは贔屓目過ぎであります。


アニメ化で特典などいろいろ動いていたんでしょうが、オマケ小説の話を匂わせるようなのを本編に入れられると少々歯がゆいですね。
まとめて何か出してるんでしょうか。